◆野菜の栄養にはアンチエイジング効果も!

――ダメな3つのケース、筆者はすべてあてはまっているのでドキッとしました。お話にあった、野菜に備わっている栄養のカロテノイドってどのような効果があるのでしょうか?

「カロテノイドの効果として最も広く認知されているのは、アンチエイジング効果でしょう。今回改めて働きについて整理してみると、うれしいことに大きく3つの効果が期待できます。

 1つは老化やがんの原因となる活性酸素を除去・抑制することで“抗酸化作用”を発揮することです。2つ目は免疫機能を正常に保つ作用、そして3つ目は体内でビタミンAに変換されることによって皮膚や粘膜の健康を維持したり、光刺激反応に重要な役割をしたり、様々な細胞の増殖や分化に寄与します」

――どの効果も助かりますが、アンチエイジングと聞くと女子SPA!世代は是非とりたいところです。カロテノイドはどのような野菜に多く含まれているのでしょうか?

「カロテノイドは野菜や果物などに幅広く含まれる色素成分であり、色の濃い野菜などに多く含まれています。具体的には青菜(ほうれん草、モロヘイヤ、明日葉など)やニンジン、かぼちゃなどの緑黄色野菜です。他には海藻類にも豊富で、焼きのりや青のりが手軽でしょう」

緑黄色野菜
――カロテノイドにはどのような性質があるのでしょうか?調理のポイントを教えてください。

「カロテノイドが変換されるビタミンAの特徴としてとらえてみると、ビタミンAは一般的に水に溶けない脂溶性であることから、調理(剥皮、切断、湯煮など)によって損失することはほとんどありません。また加熱殺菌に対しても強い性質がありますよ」