世界の富裕層が関心を持っているテーマ

 

――富裕層の顧客が関心を持っているテーマ、山田さんがお客さまから多く問い合わせを受けているなと感じているセクターは何ですか?

クリーンエネルギーでしょうか。電気自動車の電池をつくっている会社はどこか、風力発電の企業で長続きしているところは?といった問い合わせは受けますね。
 

――日本株への関心はいかがでしょうか。

シンガポールにも支店があるので、そちらでは日本株もみていますが、こちらルクセンブルクは基本的に欧州メインでスイス株やドイツ株のほうが強いので、(問い合わせや関心の高まりを感じることは)あまりないですね。時々問い合わせがあるのもトヨタやソニーなどの世界的な大企業に関してです。ただ当社の「アジアトップ10リスト」ではMUFGが常連です。
 

――世界の富裕層と接していて感じることは?

世界の富裕層、超富裕層は増加傾向にあります。日本も例外ではありません。

世界的に金融業界の法規制が厳しくなる中、プライベートバンクの需要は高まっていますが、どのプライベートバンクも顧客の受け入れ基準が厳しくなり、以前は口座開設期間が数日でしたが、数ヵ月へと延びているところもあります。

日本のバブル期ほどには投資に対するハイリタ-ンも望めなくなり、資産の維持と管理は日々難しくなり、専門家のアドバイスなしには資産が減ってしまう可能性もありますから。大切な財産を失わないためにもニーズに合ったサービスを提供するプライべートバンクを見つけ、優秀なプライべートバンカーのサポートで資産を運用、保全する必要性は高まっていると思います。

日本はロシア、中国、北朝鮮と地理的に近いなど地政学的なリスクがあります。地震や火山、台風、津波など自然災害も多いといわれる国です。日本国内のみ、日本円のみでしか財産を持っていないと、何かの有事の際に一度にすべてを失う危険性があります。当行は昔から資産を分散させ安全に保管するという資産保護を第一にしています。日本在住の方にも利用を検討していただきたいですね。

文・山田有/ZUU online

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