年末年始は大掃除や年賀状、お正月の準備など頭を悩ますことがたくさんあるでしょう。家庭によっては、お年玉をいくらあげるべきか悩むことも。お年玉の相場は時代の流れとともに変化しており、自分の子どもや親戚の子どもなど“渡す相手”はもちろんのこと、子どもの年齢によっても相場が異なります。この記事では、近年のお年玉事情と併せて、自分の子どもが受け取ったお年玉をどのように管理すべきかまとめてみました。
お年玉の相場はいくら?
住信SBIネット銀行株式会社が実施した「2020年・お年玉に関する意識調査」(2019年12月)の回答によると、お年玉の相場は小学生までは年齢に比例して上がっていき、中学生、高校生、大学生になると「5,000円~1万円」がボリュームゾーンとなっています(調査対象は全国10~70代以上の男女3,667人)。
【小学生未満の子ども】
1,000円以下が40%近く、次いで1,001円~3,000円が30%ほど
【小学生低学年(1~3年生)】
1,001円~3,000円が40%近く、次いで3,001円~5,000円が30%ほど
【小学生高学年(4~6年生)】
3,001円~5,000円が40%近く、次いで1,001円~3,000円が25%ほど
【中学生】
5,001円~1万円が40%近く、次いで3,001円~5,000円が30%ほど
【高校生】
5,001円~1万円が40%近く、次いで10,001円~3万円が20%ほど
【専門学生・大学生】
5,001円~1万円が40%近く、次いで10,001円~3万円が30%ほど
年齢によって平均的な金額は上がっていくものの、中学生以上は最多の金額帯が変わらない(「5,001円~1万円」)のが特徴です。
お年玉はどうやって管理する?
同調査では、自分の子どものお年玉は誰が管理するかという問いに対し、「親がすべて管理」が44,9%、「親と子どもでそれぞれ管理」が24.3%、「子どもがすべて管理」が30.8%という結果でした。
この調査は“子どもの親”が対象のため、子どもの年齢は明らかにされていないものの7割近い親が(すべて・一部問わず)子どものお年玉の管理に関わっていることがわかります。
多くの子どもにとって、大きな金額であるお年玉は特別なお金です。子どもが手元で管理できる額に収まらないことも多いでしょう。そこで、お年玉を機会に子ども用の口座を開設して、お金を管理してはいかがでしょうか。
子ども用の銀行口座を開くときのポイント
子ども用の口座を作る場合、親が管理することはもちろん、将来的に子どもが管理することも踏まえて、両者にとって使いやすい金融機関を選ぶのがいいでしょう。
とくに地方銀行などは、引っ越しなどでエリアを離れてしまうと店舗をはじめATMなどの数が限られます。子どもが全国どこで暮らしても安心して利用できるよう、ネットワークが充実した大手都市銀行の口座を1つ持っておくといいでしょう。
また親と同じ銀行で開設すれば、インターネットによる振込手数料が無料になるケースが多く(同一銀行への振り込みが無料であることが多いため)、親からの送金や将来の仕送りなどにも便利です。
お年玉をはじめ、将来的に貯蓄のための口座として開設する場合は金利にも注目して、普通預金ではなく定期預金口座を開くという手もあります。
定期預金は一般的に普通預金よりも金利が高く、原則満期までお金を引き出したり、解約したりできないので確実にお金を貯める習慣を身に付けるのに便利でしょう。無理のない範囲で、5年、10年など満期を設定するといいでしょう。
子ども用口座をつくるときの注意点
未成年の子ども用に口座を作る場合、多くの銀行では親権者が代理で手続きをすることで、子ども名義の口座を開設することができます。子どもの本人確認書類のほか、親権者の本人確認書類などが必要です。
なお銀行口座の開設には、大きくわけて「専用アプリ(スマートフォン)」「インターネット(ホームページ)」「店頭(店舗)の窓口」の方法があります。店頭での手続きであれば、本人もしくは親権者が代理で申し込み可能ですが、アプリやインターネットの場合は銀行によって条件が異なるので注意しましょう。
子どもがお年玉をもらったら、お金のことを考えるきっかけに
子どもが学生のうちから銀行口座を持つなんて、早すぎるのでは?と考える人も多いでしょう。その一方で、金融庁が設置した「金融経済教育研究会」が公表する「金融リテラシー・マップ」では、小学生や中学生のうちから、最低限身につけるべきお金の知識(金融リテラシー)を設定しています。長い人生の中でお金について考えるとき、子どものうちから銀行口座を持つことは決して早くはないでしょう。
口座を開設したら終わり……ではなく、その後もお金を管理していくことを重視して、家族や子どもにとって利用しやすい銀行で開設してみてはいかがでしょうか。
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