設備グレードで選ぶ
物件を設備グレードで選ぶ場合、基準は個人の価値観によります。単純に設備が古いか新しいかで比較するのであれば、当然新築に軍配が上がることになりますが、その設備は本当に必要か、冷静に判断しなければなりません。
例えば、多くの新築マンションで人気のディスポーザーや浴室暖房乾燥機が装備されていれば、設備環境としては満足度が高くなりますが、当然価格にも反映されます。
そのほか、豪華なエントランスロビーや外部の人が宿泊できるゲストルームなども、物件価格に上乗せされる要素でしょう。設備グレードだけで判断するのは得策とはいえません。
資産価値で選ぶ
次に、新築物件と中古物件を「資産価値」で見た場合にどのように判断されるかを考えてみましょう。
物件の立地
マンションの資産価値に大きく影響するのは「立地」です。
多方面へアクセス可能な交通の利便性、最寄り駅からの距離が近い、生活圏内に利用しやすい商業施設や病院、金融機関があるなどは、資産価値が落ちにくいとされるポイントとなるでしょう。
物件の間取りや設備
物件の間取りや設備の充実度は、細かくチェックする部分です。たとえば、1LDKの間取りのマンションで、バスルームとトイレ、洗面所が同じ1部屋にまとまっている場合と、別々になっている場合では、後者の方がゆとりがあり、使い勝手がよいと判断される傾向があります。
また、床暖房が設備されていたり、フィットネスルームや見晴らしのよいラウンジがあるなど、居住空間や共有スペースに希少性のある設備があることも資産価値としてのポイントとなるでしょう。
物件の管理状態
物件の管理状態は、資産価値を維持するための重要な要素です。管理組合の活動は面倒そう……と敬遠されがちですが、築年数を重ねるほど、建物の維持管理の差は大きくなります。物件の外回りは常に美しく保たれているか、共有スペースは清潔にされているかなど、着目したい部分ですね。
このように、物件の資産価値は新築か中古かだけで決まるものではありません。資産価値が高いと判断される物件は、そのぶん価格も高くなりやすいものですが、将来性を考慮したうえで検討しましょう。