◆「お年寄り」ではなく「素敵な成熟した大人」へ
余談ですが、欧州などに行くと、ポルシェを乗り回したり、ブランドものの洋服をすらりと着こなして歩いている外国人をよく見ます。
さらに驚くのが、そうした外国人の多くは、60代以上のシニア世代であることが多いのです。
また、昨今はインバウンドで外国人旅行客が日本にも増えてきましたが、注意してみると、意外と高齢の観光客が多いことにも驚くのではないでしょうか。
欧米の人たちは、年を取ってからも「人生を楽しむ」という姿勢を貫いているので、日本のように「引退したら高齢者」然とするのではなく、引退しても「一人の大人」として、人生を謳歌しています。
私たち日本人も、ぜひ「お年寄り」ではなく「素敵な成熟した大人」になりたいものです。
<和田秀樹 構成/女子SPA!編集部>
【和田秀樹】
1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。 東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、 現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。 高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わっている。 ベストセラー『80歳の壁』(幻冬舎)、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)など著書多数。