◆包括的性教育の推進を

わたなべ友貴氏のツイート
わたなべ友貴氏のツイート
 一方で性教育の国際水準に、今回わたなべ氏が揶揄した「包括的性教育」があります。

 ユネスコが提唱し、身体や生殖の仕組みだけでなく、人間関係やジェンダー平等、性の多様性、幸福など、幅広いテーマを低年齢から繰り返し学ぶ性教育の国際的な指針です。

 シオリーヌさんは、包括的性教育が進まないと「子どもたちが大きなリスクを背負わされたまま社会に出ることになる」と言います。

「包括的性教育で伝えるのは、子どもたちがこの社会で自分の心身の健康や安全を守りながら他者を尊重し、コミュニケーションをとりながら暮らしていくときに必要となるスキルや知識です。もちろんその中では避妊や妊娠のプロセスについても取り扱われます。

 これを伝える機会がないと、子どもたちが自分で納得できる人生を自分で選ぶことが難しくなると感じます。

 例えば、『妊娠を望まないときにどうしたら避妊ができるのか』だったり『自分がいまされていることが、性暴力なのかどうか』『性暴力だとしたら、どうやって助けを求めたらいいのか』だったり。こういった基本的なことがわからないという“大きなリスク”を背負わせたまま子どもたちを社会に送り出すことになります」