どちらかの不倫

不倫は、言うまでもなく離婚の大きな原因です。熟年離婚の場合、現在進行形の不倫だけでなく過去の不倫も熟年離婚の原因になり得ます。

不倫が発覚すると、以下のようにさまざまな理由で熟年離婚に至ることがあるのです。

・以前から相手が不倫をしていたことを知っていたが子育てが終わるまで我慢していた
・若い時の不倫を許せなかったが子供が自立するまで離婚を待っていた
・50代になって不倫が発覚し、長年連れ添ってきたことを裏切られたと感じた

浪費や借金

夫婦のどちらかが、生活や家計に影響や負担を与えるほどの浪費や借金をしている場合も、熟年離婚につながる可能性があります。

離婚すれば配偶者の浪費や借金から逃れられるため、借金や浪費に我慢ができなくなれば離婚に至ってしまうでしょう。

「夫がギャンブルや酒で借金や散財をしている」「妻が収入以上の高級品への浪費をしている」といった夫婦は、相手が耐えきれずに熟年離婚になる可能性があります。

義理の親の介護

夫婦の年齢が50歳を過ぎてくると、それぞれの親の介護の問題が生じます。介護は精神的な負担を感じる人も多く、以下のように介護も離婚の大きな原因になります。

・夫婦のどちらかが「相手の親の介護をしたくない」と考えて離婚に至る
・自分の親の介護を嫌がる配偶者に対して「自分の親を否定された」と不信感を持つ
・献身的に義理の親の介護をしても、実の子供である配偶者が無関心・感謝がない

義理の親の介護問題を発端として熟年離婚に至るケースもあります。

介護問題については夫婦でしっかりと話し合い、どちらか一方だけに負担が生じないように配慮するとともに、相手の親を自分の親と同じように接することが重要です。

相手を思いやる生活を心がけて熟年離婚を防ごう!

今や離婚件数のうち5分の1が熟年離婚です。熟年離婚には、離婚後に金銭的に困窮するリスクや、老後で人の助けも必要なのにもかかわらず孤独になってしまうなどのリスクがあります。

長年連れ添った夫婦関係が気づかないうちに破綻することがないよう、まずは普段の生活に目を向けて、夫婦関係において熟年離婚に至る芽がないか確認することが大切です。

時間的、経済的、精神的に余裕が出てきた50代だからこそ、相手を思いやって生活しましょう。

文・手塚大輔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員。地方銀行にて7年半勤務し個人営業と法人営業を経験。2014年に独立。保険や不動産、投資、税金などお金に関する幅広いジャンルの記事を執筆・監修している。

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