子育てもひと段落して、ようやくゆとりをもって過ごせる50代になって離婚する夫婦が増えています。

2021年の離婚件数18万4,386組のうち21.1%にあたる3万8,968組が、結婚20年以上の夫婦のいわゆる「熟年離婚」です。

離婚全体に占める熟年離婚の割合は2021年に過去最高を更新しています。なぜなのでしょうか?

実は熟年離婚は普段の何気ない言葉や行動が原因になっています。気づかずに離婚の原因になっているかもしれない7つのNG行為を紹介します。ぜひチェックしてください。

夫婦の会話がない

女性情報ポータル「Winet」によると、裁判所がまとめた離婚原因の第1位は男女ともに「性格の不一致」です。

「会話がないというだけで離婚のような大事になるはずがない」と考える人も多いかもしれませんが、「会話がない」という状態が起こるのは基本的に性格が合わないためです。そのため、会話のない夫婦は、どちらか一方が性格の不一致を理由とした離婚を考えている可能性があります。

子育てや仕事に追われている若い時は、夫婦に会話がないことはそれほど気にならないかもしれません。しかし、50代になってお互い気持ちに余裕が出てくると、夫婦の会話がないことから、ふと「私たち性格が合わないかもしれない」と気づくことがあります。

すると、「性格が合わない人と一緒にいるのは苦痛」と感じ、やがては離婚に至ってしまう可能性があるのです。

「ありがとう」の言葉がない

相手から「ありがとう」という言葉がない夫婦も離婚の危機が潜んでいます。

若い時は「生活のため」「子供のため」と必死ですが、50代になって落ち着いてくると「なぜ自分が他人のために当たり前のように家事や仕事をしないといけないんだ」と、感じるようになります。

家事や仕事を相手に当たり前と思わせない言葉の一つが、「ありがとう」です。日常的に相手に感謝を伝えることはとても大切です。相手からの感謝の言葉がないと、「自分は自分だけのために生きたい」と考えて離婚に至ることもあります。

育児や家事を任せっぱなし

若い頃から育児や家事を相手に任せっぱなしの夫婦も要注意です。

任せている側にとっては当たり前と感じることも、相手は長期間少しずつ不満を溜めていることがあります。「子供が独立したら解放されたい」と考えている人も多く、育児や家事を任せっぱなしにしている夫婦も熟年離婚のリスクがあります。

セックスレス

50代になるとセックスやスキンシップがないという夫婦も多数存在し、ハルメクの特集では50代夫婦の70%がセックスレスという結果もあります。

夫婦どちらかがセックスやスキンシップを求めていても、相手に拒絶されることで傷つき、孤独を感じて離婚を考えることもあり得ます。また、心の穴を埋めるために他に相手を求める可能性もあるでしょう。

セックスレスの夫婦は、相手の気持ちを考えずに一方的に誘いを断っていないか、今一度確認してください。