【おりもの状態③】排卵期
排卵期というのは、卵巣から卵子が排出されて、妊娠の準備が整った状態になります。
生理周期の中で一番おりものの量も粘り気も増えますが、これは精子をスムーズに受け入れられるようにして、妊娠を手助けするのと、膣内の清潔を保つ必要があるためです。
おりものの状態は、透明で粘り気が強いゼリー状になることが普通です。
粘りが強くて、指にとると糸を引くほどの粘りの時もあります。
粘り気はあっても以外にも臭いはほとんどなく無臭です。
無臭から若干酸っぱい臭いがする程度です。
排卵期出血が起こる場合には、粘り気のあるゼリー状のおりものに若干血の色がまじったり、ピンクになることもあります。出血があってもほんの少量なので臭いも無臭が多いです。
しかし、出血の程度はほんの少量であれば問題はありません。
【おりもの状態④】黄体期
黄体期というのは、排卵が終わってから次の生理が始まるまでの期間になります。
受精卵が子宮内に着床するための期間にもなります。
臭いは無臭から若干酸っぱい臭いがする程度です。
おりものの状態は、排卵期と比べると量が徐々に少なくなっていき、粘り気もなくなって、さらりとした状態になっていきます。色は透明から徐々に白っぽくなっていきます。
【おりもの状態⑤】生理前
いったん黄体期に量が減ったおりものも、生理前になると、徐々におりものの量も増えてきます。
生理前になると、臭いも無臭から少しきつくなっていきます。
生理前の特徴としては、経血が混じり始めて、経血が混じり始めると臭いも無臭から少し臭い始めるようになります。
そのためか、生理前には若干茶色っぽくなることもあり、臭いがきつくなる理由も経血が考えられます。
生理前にはおりものの状態が黄色っぽくクリーム状になることもありますが、生理前なら多少クリーム状に黄色くなることはよくあるようです。
生理前に多少黄色くなっても、量が増えたり、臭いが無臭から悪臭にならなければ、生理前の黄色っぽいおりものは心配することはないようです。
量や臭いに変化があった場合には、病院へ行きましょう。
おりものが黄色くなるのは病気!その原因とは?
ここまで見てきたように、健康な状態のおりものというのは、透明から若干白っぽい色をしているのが普通の状態です。臭いも無臭から若干酸っぱい匂いがする程度です。
黄色のおりものが出てくることは健康な状態ではまずないと言っていいでしょう。
おりものが黄色くなっているということは、子宮か膣の中で何らかの炎症が起きて、最近やウイルスによって黄色くなってしまっていると考えられます。
とはいえ、おりものは、体の中から出てくるものです。
下着やおりものシートについてから、雑菌と混ざって乾いてしまい、黄色く変色してしまうこともないわけではありません。
病気が原因でおりものが黄色くなってしまっている場合には、黄色いおりもののほかに、かゆみや痛みなどど他の症状も伴うことが多くあります。
黄色いおりもののほかに、何らかの気になる症状がある時には、迷わずに婦人科を受診して、病気の検査をすることをお勧めします。
また、下着についたおりものは、正常な状態でも乾いて黄色く変色してしまうこともありますが、トイレットペーパーについたおりものは、身体の状態を正確に表しているものです。
トイレットペーパーにいつもとは違う黄色いおりものが付いた時に、無臭ではなく悪臭したり、かゆみや痛みを合った場合には、すぐに病院へ行くことをお勧めします。
それではここからおりものが黄色くなる病気にはどのようなものがあるのか、その原因となる病気についてみていきたいと思います。
【おりものが黄色くなる原因①】クラミジア感染症
おりものが黄色くなる病気には、クラミジア感染症があります。
クラミジア感染症というのは、クラミジア・トラコマチスという細菌に感染することで起こる病気です。
感染ルートは、ほとんどの場合が性交渉だということで、性感染症の中でも代表的なものとしてよく知られています。
そのために、症状が現れても、特に女性は恥ずかしいという思いから病院に行くことを迷いがちになるのですが、クラミジアにかかっている人と性交渉をすると、50%以上の確率で感染すると言われているので、二次感染、三次感染を防ぐためにも、早急に受診しましょう。
クラミジアは、潜伏期間が1週間から3週間ほどあり、自覚症状が出る前に次の相手に移してしまうということもよくあります。
クラミジアに感染したときの症状としては、おりものの状態が大きく変化します。通常よりも量が増えて、黄色みが増します。
粘り気のある膿みのようなおりものが出ることもあり、臭いも無臭だったのが臭いがきつくなることが少なくありません。
下着について乾燥した時の黄色と明らかに黄色の感じが違うのが特徴です。
排尿をした時にツンとした痛みが出るときには、クラミジア頚管炎を患っている可能性があります。下腹部痛や発熱もある時には症状がかなり進行している状態となります。
検査は膣の分泌液を分析して行います。
クラミジアは自然治癒することは絶対にないので、抗生物質でクラミジア菌を退治することしか完治はありません。
しかし、完治しても再び感染者と性交渉を行えば、感染を繰り返すこともあります。
パートナーとの間でピンポン感染を繰り返すことも多いので、パートナーと一緒に治療を進めることが大切です。