企画書を出版社に持ち込む際、伝手をたどることをこの連載ではお伝えしています。そんな伝手なんかないと思っていても、探してみると、実際には結構見つかるものです。

出版翻訳家デビューサポート企画に応募してくれた方々とお話をしていく中で、すでに伝手はあるけれども、あえて頼ることを控えているケースも見受けられました。

考えてみると、私もあえて頼らないようにするケースがあります。そこで今回は使いたい人脈、使いたくない人脈について考えてみました。

私は人から見たら厚かましいお願いをすることも多いようなのですが、相手の方はたいてい、「引き受けること自体を喜んでくれる方」なのです。人のために何かをすること自体がその方にとっての報酬になっているというか、ギブアンドテイクのギブだけで完結していて、テイクを求めないのです。

もちろん、それに甘えるつもりはありませんし、きちんとお返しはします。だけど、私がお返しをすることは実際には求められていないのです。それよりも私が他の方に何かをして差し上げることを喜んでくださるような、そんな精神の持ち主なのです。だからお願いする際に私の気持ちの負担が少ないのだと思います。