妊娠は本来喜ばれるべきものですが、様々な諸事情によりどうしても妊娠を中断しなければならないケースがあります。ここでは妊娠初期の中絶について解説していきます。妊娠初期の中絶の費用や、方法そしてリスクまで、正しく理解することが大切です。
【妊娠初期の中絶】妊娠初期の中絶について
「妊娠おめでとうございます」
全ての妊娠がおめでたい事で、祝福されるものでは残念ながらありません。
様々な諸事情によって妊娠を中断せざるを得ない人も世の中にはたくさんいます。
また、望まない妊娠をしてしまった女性もいるでしょう。
中絶を選ぶ理由は様々です。
・彼氏におろして欲しいと言われた
・彼氏が既婚者
・自分が妊娠を望んでいなかった
・子供を育てる自信がない(経済的・年齢的)
・性的暴行を受けた
国によってはいかなる理由があろうと、中絶を禁止しているところもありますが、日本では一定の条件下の元、パートナーの同意書があれば妊娠中絶が認められています。
妊娠は女性にとって出産する場合も含め大変大きな問題です。
ここでは妊娠初期の中絶についてお話していきたいと思います。
【妊娠初期の中絶】妊娠初期とはいつの事をいうのか?
さて中絶手術に関してですが、妊娠初期の中絶と妊娠中期の中絶では手術の方法やリスクが違います。
ここでは主に妊娠初期の中絶についてお話ししましょう。
ところで妊娠初期とはいつまでの事をいうのかご存知ですか?
妊娠初期と妊娠中期では手術方法が違うため、法律上、妊娠初期とはいつまでの事で妊娠初期の手術が受けられる期間が定められています。
妊娠初期とは妊娠0週から妊娠11週までの事を指していて、妊娠中期は妊娠12週から21週の事を言います。
つまり妊娠12週目から中絶の手術方法が変わり、体にもより大きなリスクがかかることになりますから、もしも望まない妊娠でどうしても中絶したいという結論になった場合はなるべく早いうちに病院で中絶手術を受けましょう。
しかしここで注意したいのは、「妊娠が判明してから11週間」が妊娠初期ではない!
という事です。
妊娠は最終月経の初日を妊娠0日と数え、生理2日目が妊娠1日目...となります。
生理中に妊娠が始まるというのも不思議な話ですが、妊娠は最終月経の日から数えることと決まっていますから、生理が遅れて妊娠が判明するころにはすでに妊娠5週目以降ということになります。
生理が遅れて妊娠が判明した場合は早めに病院で受診することが大切です。
【妊娠初期の中絶】中絶手術とは?
中絶手術は正式には「人工妊娠中絶」と呼ばれ、中絶手術が認められた資格を持つ医師のみが行うことを許可されている医療行為です。
妊娠中絶は赤ちゃんの権利問題、そして女性の体にかかわる重大事項ですから、「母体保護法」によって中絶を受けられる2つの条件が定められています。
①妊娠・分娩によって身体的、経済的理由により母体の健康が著しく害する恐れがある場合。
②暴行や脅迫によって抵抗できずに姦淫され、妊娠してしまった場合。
第 1号 妊娠の継続または分娩が身体的または経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれ
のあるもの第 2号 暴行若しくは脅迫によってまたは抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊
娠したもの
妊娠の継続を人工的にストップさせることが人工中絶となりますが、中絶手術とは妊娠の継続が難しくなった時に母体保護法下のもとに行われる手術の事を言います。
その「妊娠の継続が難しい」という状況の中には「流産」も入っているので、流産した場合に病院での処置が必要な場合も、「中絶手術」と言われます。
【妊娠初期の中絶】法的に中絶ができる期間
母体保護法で定められている人工中絶手術ですが、いつでも希望すれば中絶手術を受けられるわけではありません。
前項でも述べた通り、妊娠初期の中絶は妊娠11週まで、そして妊娠12週目からは妊娠中期となり、中絶の手術方法が変わります。
しかし、妊娠中絶が受けられる期間は妊娠22週未満(妊娠21週5日まで)まで。
つまり妊娠22週目になったらもう法律的に人工中絶が禁止されます。
いくら希望しても妊娠22週目以降になると出産という選択肢しかなくなるのです。
妊娠22週といえば妊娠6ヶ月の後半。
一般的に安定期と言われる時期です。
この頃になると流産の心配も薄れ、快適に妊娠生活をおくれるようになります。
例外的ではあるものの、21週に早産で生まれた赤ちゃんが無事に育っているという例もあります。
22週目以降になると赤ちゃんが育つ可能性が高まりますから、母体保護法によって22週目以降の中絶は法的に禁止されているのです。