1.犬には上毛と下毛の2種類の毛が生えている

体全体を覆う犬の毛は、人の毛とは生え方も違うのでしょうか?
犬の毛には「一次毛」と呼ばれる長くて太い毛と、「二次毛」と呼ばれる短くて柔らかい毛があります。
人の場合、通常1つの毛穴からは一本の毛しか生えていませんが、犬は一次毛と二次毛が同じ毛穴から生え、1つの毛穴から平均7~15本もの毛が生えているのです。
一次毛は「上毛」(オーバーコート)と呼ばれ、主に皮膚を保護する役割を担い、二次毛は「下毛」(アンダーコート)と呼ばれ、保湿の役割を担っています。下毛のない、シングルコートの犬種もおり、詳しくは下の章でご説明します。

ペットの抜け毛はなぜ起こる?意外と知られていない抜け毛の仕組み
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

2.シングルコートの犬種は換毛期がない

犬の毛は日々の抜け変わり以外に、春と秋の年2回大量に抜け変わります。これが「換毛期」です。
換毛期には日照時間と気温、とくに日照時間が大きく関係しています。
春になり日が長く暖かくなってくると、密生していた冬毛がどんどん抜けて粗めの夏毛が生えてきます。
そして秋になり日が短く気温が下がってくると、今度は夏毛が抜けてその下からふわふわの冬毛がびっしりと生えてきます。この冬毛が、冬の間犬の体を寒さから守ってくれるわけです。
しかし、なかには換毛期のない犬もいます。犬の毛にはダブルコートとシングルコートの2タイプがあります。ダブルコートとは上毛と下毛の両方をもつ犬、シングルコートとは上毛しかもたない犬のことです。実は、換毛期に抜けるのは下毛で、上毛しかないシングルコートの犬には換毛期がありません。
シングルコートは、比較的温暖な地域で改良された犬種に多くみられます。

ペットの抜け毛はなぜ起こる?意外と知られていない抜け毛の仕組み
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)