「ミスコン」と言えば、とくに大学のそれは外見重視の人気投票の色合いが強いところから、その“あり方”が問われるようになってきていますよね。
先月4月30日に行われた「ミセス・インターナショナル2022日本大会」と同時開催の「ミズ・ファビュラス2022日本大会」は、単に若さや美貌だけでなく、参加女性の生き様やライフワークなど内面が評価基準という、まさにルッキズム(※)とは反したコンテストです。
(※)外見至上主義などと訳し、容姿の美醜で人を判断したり差別したりすることです。
様々なバックボーンを抱えた参加女性たち
左から、グランプリ受賞者の中野陽子さん(39歳)、髙橋紘子さん(45歳)、丹治泰子さん(54歳)
「実母をガンで看取り、私自身も乳がんを患い左乳房を全摘しました。女性は家族の太陽で世界の太陽。私のこの輝きで世界を照らすことができたら…そう考えコンテストに挑戦しました」(丹治泰子さん、54歳)
「自身のADHDという特性に苦しみながら上手に付き合うコツを見出してきました。このコンテストに参加し同じように苦しみ向き合う方の助けとなりたい」(中山香里さん、30歳)
「視覚障害者の夫が急逝したことをきっかけに視覚障害者が鏡を見ずできる化粧療法“ブランドメイク”の普及活動に努めたいです」(藤江佐和子さん、56歳)
持ち時間30秒のスピーチ審査では、上記のようなおよそミスコン会場での1シーンとは思えないようなシビアな内容のスピーチが繰り広げられました。この日本大会では、20代から67歳のファイナリスト44名が参加。後に世界大会に進出するグランプリや年代別やシングルマザー部門など様々な部門のグランプリが選ばれたのです。
義両親と同居のストレスで過食に、40代でダイエットを決意
旦那さんは元JRA所属騎手で現在はJRA調教師だそうです。
今回、ミセス・インターナショナル2022グランプリに輝いたのは専業主婦の髙橋紘子さん(45歳)。髙橋さんのこれまでのストーリーはこうでした。
「23歳で結婚し夫の両親も含む四世帯家族で同居をするようになってからストレスで過食になり一気に肥満体型になりました。そして40代でダイエットを決意しボディメイクの大会に出場できるまで体が改善。そんな矢先に子宮筋腫になり子宮を全摘出。でも、再びボディメイクの大会に出場するまで復活しました。今回グランプリに選んでいただいたことで、より多くの方に肥満に苦しむ方への私のアドバイスの声をお届けできたら…と思っています」
髙橋さんはこの後、今年7月に米テネシー州で行われる世界大会に旦那さんと共に出場するそうです。世界大会は米国で42年もの歴史があるそうで、旦那さんのエスコート力も問われるのだとか。