体のバランスが悪くなる
内臓脂肪がたまってくると、お腹まわりが重くなってしまい、姿勢が悪くなります。
お腹が重いせいで体を後ろにそり返す姿勢が癖になってしまい、腰に負担がかかるため腰痛になりやすくなります。
体が重くなると、外出するのもおっくうになり、室内に引きこもりがちになっていきます。外出する回数が減れば並行して脳が刺激を得る機会も減ってしまいますから、認知症のリスクも高くなります。
また、重い体を支えるために骨が酷使されてしまい、骨粗しょう症にもなりやすくなるというデータもあるようです。
自覚症状が出ない
厚生労働省が運営する健康情報サイトe-ヘルスネットは、メタボの診断基準を公開しています。
それによると、以下の4つうち2つ以上当てはまる場合はメタボということになります。
2. 血圧130/85mmHg以上
3. 空腹時血糖値110mg/dL以上
4. 中性脂肪150mg/dL以上、かつ/またはHDLコレステロール40mg/dL未満
※e-ヘルスネットのデータをもとに作成
腹囲に関しては自分で測れますが、それ以外に関しては病院などで測定してもらわないとわかりません。
腹囲が基準をオーバーしている場合は、メタボの可能性が高いので、正確な情報を把握するために健康診断を受診するなどした方がよいでしょう。
しかし、内臓脂肪の怖いところは、必ずしも見た目に表れるわけではないということ。
先にも説明したように、メタボの基準の1つに腹囲が男性85㎝以上、女性90㎝以上というものがありますが、これに当てはまらずスリムでほっそりしているのに、高血圧や高血糖、脂質異常でメタボに該当する人も少なくないのです。
見た目には脂肪が少ないように見えても、血中に脂肪やコレステロールが多ければ立派なメタボというわけです。
ですから「私は痩せているから大丈夫」と安心してしまうのは危険。これが内臓脂肪の怖さなのです。
内臓脂肪対策するならお酒はやめるべき?
ここまでで、内臓脂肪の怖さについて説明しましたが、お酒はきっぱりやめた方が無難でしょうか?
当記事の冒頭でふれたように、お酒は心身をリラックスさせ、血行を促進する効果もあります。これは肥満の解消にもつながります。
ですので、お酒と上手に付き合っていくというのがやはり正解でしょう。お酒と上手に付き合っていくためには、いくつかポイントがありますので、ここで紹介したいと思います。
一日よりも一週間の総量が大切
厚生労働省によると、節度のある適度な飲酒量は純アルコール量で20gとしています。これは日本酒で考えると1合ほどの量になるようです。
多くの人はそのラインを越えなければ問題ないと考えるのですが、1日よりも1週間の総量が大切のようです。
1日当たり20gということは、週に換算すると約150gになるわけですが、休肝日を設ければ1日当たりの適量の20gを超えても問題はないということです。
例えば、仕事で会食が多い週は自宅での飲酒をやめるとか、休肝日を増やすなどするということです。
このようにすれば、ストレスを溜めることなくお酒を楽しむことができます。
ただ、一週間の総量が150gまでなのだから、1日で150gを飲んで残りの6日はすべて休肝日という極端な飲み方はいけません。
【参考】酒は毒か薬か?酒ジャーナリストが医師に聞いた[NIKKEI STYLE]