イスタンブール本土から船で約2時間のところにあるプリンスィズ諸島の中でも最大の島、ビュユックアダを散策してみませんか?歴史や見どころ、アクセス方法などをご紹介します。

ビュユックアダの歴史

【イスタンブール】プリンスィズ諸島「ビュユックアダ」の楽しみ方1.jpg
(画像=Zon ビュユックアダ ネオクラシック様式の埠頭、トリップノートより引用)

イスタンブール市街地の南東約20キロメートルのマルマラ海上に浮かぶ諸島は、ビザンツ帝国時代に王族が流刑された場所で、プリンスィズ諸島(王子の島々)と呼ばれています。その諸島の中で最も大きな島がビュユックアダです。「大きな島」という意味のこの島の歴史は古く、569年にビザンツ皇帝により宮殿と修道院が建てられた時代にまで遡ることができます。

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(画像=Zon ビュユックアダ 美しい白の邸宅とブーゲンビリア、トリップノートより引用)

その後、ギリシア正教会や修道院、オスマン帝国時代になるとモスクも建てられました。先に紹介した通り、ビザンツ帝国時代には王侯貴族の流刑地の場として利用されています。

オスマン帝国時代には島々の大部分が放置されていたため、コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)に住んでいたギリシア人、アルメニア人、ユダヤ人などが逃避地として利用し、のちに富裕層が別荘を建てて住まうようになりました。

船の玄関口はアルメニア人建築家によるもの

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(画像=Zon ビュユックアダ タイルやラビア文字が美しい島の玄関口、トリップノートより引用)

ビュユックアダの見どころの一つは、イスタンブールから乗ってきた船を最初に迎えてくれる埠頭の桟橋です。この桟橋はアルメニア人の建築家によって設計されたもので、新古典主義の建築様式が採用されています。

建物の至る所に埋め込まれたタイルは、トルコのタイルの名産地キュタヒヤ出身の職人が手掛けました。西欧風の建築様式にオスマン様式が絶妙に溶け込んだこの建物をくぐり抜けると、いよいよビュユックアダの散策の始まりです。