自分に嘘をつかない生き方を
寒い冬にはコートを着て保温して、暑い夏にはたくさん汗をかいて体を冷やすように、私たちは季節に合わせて自然と対応を変えています。
環境に適応して色々な自分に変化するのは、そもそも素晴らしいことで、改善しようと思わなくても良いとお伝えしてきました。
ただ、自分らしさが何かわからなかったり、ありのままの自分に自信がなかったりするのが、漠然とした「辛さ」の原因となっているのだと考えられます。
そのため、まず環境に順応できるということを褒めてみたうえで、「ありのままの自分」とはどういう自分なのかに意識を巡らせてみてください。
そして、実生活の中で、自分自身に正直になることを試していただきたいと思います。
たとえば、この連載の初回でお伝えしたように、自分の思ったことと、口にすること、行動を一致させてみる。そして、自分がそのあと、どんな反応を示すかを観察して、思っていることをそのまますると自分が心地良いのか悪いのかを考えてみてください。
人に合わせることが心地良いと思えるのであれば、日々の行動を変えるほど深刻にならなくても大丈夫です。 ただ、もし気持ちが悪いと感じてしまうのであれば、人との接し方以前に、自分自身との関わり方を変える必要がありますね。
自分との信頼関係を大切に
アーユルヴェーダの中でも特にテクニカルなものになりますが、自分の体質や体調に合ったものを選択することが重要です。
選択の基準を、「自分が違和感なく心地の良い状態がずっと続くこと」に置く。それを選択し続けることが、自分自身との信頼関係を結ぶことに繋がります。 そして、自分の心と体が同じ反応と行動を示すようになって、信頼関係が安定すれば、どんな人にどんな態度をとったとしても、自分のことを責めたり否定したりすることが無くなると思います。
他人の前でも自分の考えを表に出せる人が、羨ましくうつるかもしれません。でも、その人はその人なりに、相手を不快な気分にさせてしまうのが自分の欠点に感じているかもしれません。
ありのままの自分を出すことが全てにおいて良いということはありません。 環境に適応している自分、という視点を持っていただきながら、まずは自分との信頼関係を作っていく。日常生活で自分の心に嘘をつかないように、自分自身との対話をしていくと良いかと思います。たとえば瞑想の中で、内省していくなどもおススメですよ。
自分自身の心や体がどんな反応か、どんなSOSサインやオーダーを出しているのか。それに従うと、心地良いのか悪いのか。 このように、段階を踏んでどんどん自分自身のことを理解できてくると、周りとの関係性に対しても新しいとらえ方ができるようになってくるかと思います。
まず、「八方美人」をやめるべきなのか否かを抜本的視点で考えてみてくださいね。
提供・yoganess
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