将来的に不妊治療にかける金額が安くなる?

 一時的に見ると高い金額ですが、30代からの10年後、20代からの20年後と考えたときに、本当に「高い」のか。それは判断が分かれるところでしょう。

 もしも、仮に不妊治療をする事になった場合は、1回の治療で30~70万円ほどかかります。一回目の治療で妊娠に至らなかった場合は、その後、何度も不妊治療を繰り返すことになり、人によっては1000万円以上の費用がかかることがあります。しかも、それだけのお金をかけても、出産に至らない可能性もありえます。

モラハラ彼氏と別れ、44万円かけて「卵子凍結」した42歳女性の胸のうち
(画像=『女子SPA!』より引用)

しかし、同じ不妊治療をするにしても、若い頃に採取した卵子があれば、10年後、20年後に採取した自分の卵子よりも、妊娠する可能性は2倍にハネ上がります。

 若い卵子で体外受精に臨むことで、より成功率が上がり、治療の回数を抑えられるので、少ない費用で不妊治療を終えられる。それを考慮した場合、卵子凍結にかかる費用を高いと感じるか、安いと感じるかは、人それぞれの価値観次第でしょう。

「精神的余裕が生まれること」もメリット

 成功率以外にも、卵子凍結を行うメリットとして挙げられるのが松井さんのように「精神的余裕が生まれること」です。

「卵子凍結」はいまを大切に生きるための技術にほかなりません。特効薬もなく、寝ても覚めても、卵子は日々、老化していく。社会性不妊の心配に煽られた毎日から、早く解放されたい。そういう女性のための技術なのです。心配事を手放すことができたぶんだけできることを見つけて、それをスタートさせることもできます。

【香川則子】 生殖工学博士。日本低温医学会評議員、ルイ・パストゥール医学研究センター・文理融合型先端医科学研究室研究員。京都大学で博士号を取得、世界最大の不妊治療専門施設の附属研究所で8年間の研究キャリアを積む。卵子、卵巣組織の凍結保存技術開発や臓器移植技術開発など不妊症患者やがん患者を救う数々の世界初の研究成果を生み出しながら臨床応用を実現。卵子凍結のカウンセリングや保管を行うプリンセスバンクの代表を務める。

<構成/女子SPA!編集部> 女子SPA!編集部 大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。twitter:@joshispa、Instagram:@joshispa

"提供・女子SPA!



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