ギフテッドの見分け方

ギフテッド診断はどこでする?IQチェックや見分け方のコツ
(画像=『Rolmy』より引用)

ギフテッドと診断されるには、医師の診察や検査を受けるのが一般的です。
しかしながら、「WISC-IV検査」や「QEEG検査」は発達障害などを診断する際にも活用されています。

ギフテッドと発達障害の違いはどういった点になるのでしょうか。

発達障害とは

ギフテッド診断はどこでする?IQチェックや見分け方のコツ
(画像=『Rolmy』より引用)

発達障害とは、生まれつき脳機能の働き方の違いにより、行動や情緒に特徴があること。

発達障害のある人は、他人との関係づくり・コミュニケーションが苦手です。
一方で、優れた能力を持ち合わせています。

出典:政府広報オンライン

「発達障害」の中にはいくつか種類があります。

①自閉症
②アスペルガー症候群
③注意欠如多動性障害(ADD/ADHD)
④学習障害

これら発達障害は、ギフテッドと重なる特徴も持つ場合があることから「誤診」が多いと言われています。
ギフテッドの中には、発達障害とギフテッドを合わせ持つ「2E」と呼ばれる人も存在するため、誤診が多いのもうなずけます。

しかしながら、「発達障害」と「ギフテッド」は分けて考えるべきだと言われています。
なぜなら、発達障害と同じ支援方法では、ギフテッドの「強み」を活かせないからです。

ギフテッドの持つ特性は、強みであり、弱みでもあります。
例えば、探究心が強い(強み)という特徴は、集中すると周りが見えなくなる(弱み)と言い換えることができますよね。

確かに、「集中すると、周りとコミュニケーションがうまく取れなくなる」という場面だけを切り取ると、発達障害の特性が現れてるように感じてしまいます。
しかしながら、探究心が強いから、周りとのコミュニケーションがうまく取れないというわけではありません。

「周りとコミュニケーションが取れなくなる」のは、「結果論」です。
ギフテッドの場合、状況が異なればこうした行動が現れない可能性があります。

一方で発達障害は、複数の場面で特性が一貫して現れます。
発達障害はそもそも他人とのコミュニケーションが苦手という特性があります。

これは、「結果論」ではありませんよね。
ギフテッドと発達障害の違いは、「複数の場面で同じ特性が現れるか」と言えるでしょう。

自閉症・アスペルガー症候群との違い

ギフテッド診断はどこでする?IQチェックや見分け方のコツ
(画像=『Rolmy』より引用)

ギフテッドと​​自閉症・アスペルガー症候群を見分けるのは非常に難しいと言われています。
しかしながら、

①他人とのコミュニケーションが、人や環境によらず一貫して現れるか
②他者への感情や意図への理解を示すか
③自己理解があるか

3つのポイントに絞ってみると、ギフテッドと​​自閉症・アスペルガー症候群を見分けるポイントとして活用できます。

①他人とのコミュニケーションが、人や環境によらず一貫して現れるか

​​自閉症・アスペルガー症候群の場合、他者との関わりや社会性の問題は人や環境にかかわらず一貫します。
一方でギフテッドは、同じ興味関心を持つ人同士のコミュニケーションは、問題なく構築することができると言われています。

例えば、興味関心の高い将棋や数字・鉄道などの知識を通じたコミュニケーションは問題なくおこなえ、場合によっては高いリーダーシップを発揮することもあるのです。

②他者への感情や意図への理解を示すか

​​自閉症・アスペルガー症候群の場合、他者への共感や理解が難しい場面があります。
一方でギフテッドは、高い共感力をもつため、かえって人間関係に疲れてしまうというケースもあるほどです。

③自己理解があるか

​​自閉症・アスペルガー症候群の場合、

・周囲が自分をどのように理解しているか
・自分の行動・問題どのように理解するか

などが難しい場合があります。
一方で、ギフテッドは自己理解していることがほとんどです。

注意欠如多動性障害(ADD/ADHD)との違い

ギフテッド診断はどこでする?IQチェックや見分け方のコツ
(画像=『Rolmy』より引用)

注意欠如多動性障害もギフテッドと重なる特性も持ちます。
しかしながら、

①不注意・多動・衝動性に一貫性があるか
②多動性が現れる時、モチベーションや本人の意図は関係するか
③大人からの指示を理解できるか

3つのポイントに絞ると、ギフテッドを見分けるポイントとして活用できます!

①不注意・多動・衝動性に一貫性があるか

注意欠如多動性障害の場合、場面や課題に関係なく特性が現れます。
例えば、注意欠如多動性障害には「集中できない」という特性があります。

ギフテッドにも同じ特性が見られる場合がありますが、特定の関心を持つテーマ・課題を目の前にした時は、長時間集中力を持続させることが可能です。

つまり、ギフテッドが「集中できない」場面には一貫性がありません。
注意欠如多動性障害が「集中できない」場面には課題や環境に左右されないため一貫性を持ちます。

②多動性が現れる時、モチベーションや本人の意図は関係するか

ギフテッドは、「興味関心がない事柄に対して集中できない」という弱みがある反面、「興味のあることには周りが見えなくなるくらい没頭できる」という強みがあります。
これは、本人と意図やモチベーションが関係してくる問題です。

しかしながら、注意欠如多動性障害の場合、「興味関心がない」に関係なく、「課題そのものの存在を忘れてしまう」という特性があります。
これは、本人のモチベーションや意図は関係しません。

どのような場面で多動性が起こるのかは、ギフテッドとの大きな違いと言えるでしょう。

③大人からの指示を理解できるか

注意欠如多動性障害の場合、説明や指示への理解が不十分な場合が多く、そのまま行動してしまう場面があります。
一方でギフテッドは、説明や指示を聞いていないように見えても、内容を理解できているか他ずれると、十分な理解を確認することができます。

少しの差ではありますが、「理解できているかどうか」という点に焦点を当てると、2つを見分けるのに大きく役立ちます。