保護猫の世話を通してコミュニティを再構築

孤立しがちな人々のコミュニケーションを回復する求心力が猫にあることは、すでに実証済みだ。

近ごろ都市部で増えている猫付き賃貸物件、猫付きシェアハウスでは、日夜猫を巡る和やかな人間模様が展開されている。

東京都世田谷区の三軒茶屋にあるSANCHACOは、住人たちが保護猫の世話をする賃貸住宅で、会員制のコワーキングスペース、飲食店営業も可能なレンタルスペースを併設する複合施設。オーナーで、全国で地域活性化のプロジェクトに携わる東大史氏は、地域のコミュニティを保てるようにと、通りに開かれた構造にした。

「立ち寄りやすいようで、保護猫たちのごはんやトイレのお世話を、住人や近所の方が協働して行っています。LINEやオープンチャットを活用してその日の様子を共有したり、住人の方が猫たちのYouTube番組を作って動画を公開するといったオンラインも活用しています。猫という共通の話題があるため、普段から住人同士で話をしているシーンをよく見かけますね」

「猫にやさしい町」日本一になるかも?”猫助け”に寄付1.6億円を集めた市
(画像=『女子SPA!』より引用)
コワーキングスペースとレンタルスペース、賃貸住宅からなる複合施設「SANCHACO」。施設内を保護猫が歩き回る(東京都世田谷区) 猫好きが集まり、猫を中心としたコミュニティとあって、イベントスペースの活用も猫グッズを作ったりと和やかなもの。 「今後はシーシャ(水タバコ)など、チルなコンテンツをいろいろと取り入れていきたいです。意識高い系とは真逆な、ストレスフリーやゆるい感じの雰囲気を伝える企画をやっていきたいです」
「猫にやさしい町」日本一になるかも?”猫助け”に寄付1.6億円を集めた市
(画像=『女子SPA!』より引用)
三軒茶屋「SANCHACO」の猫たち