保護猫の世話を通してコミュニティを再構築
孤立しがちな人々のコミュニケーションを回復する求心力が猫にあることは、すでに実証済みだ。
近ごろ都市部で増えている猫付き賃貸物件、猫付きシェアハウスでは、日夜猫を巡る和やかな人間模様が展開されている。
東京都世田谷区の三軒茶屋にあるSANCHACOは、住人たちが保護猫の世話をする賃貸住宅で、会員制のコワーキングスペース、飲食店営業も可能なレンタルスペースを併設する複合施設。オーナーで、全国で地域活性化のプロジェクトに携わる東大史氏は、地域のコミュニティを保てるようにと、通りに開かれた構造にした。
「立ち寄りやすいようで、保護猫たちのごはんやトイレのお世話を、住人や近所の方が協働して行っています。LINEやオープンチャットを活用してその日の様子を共有したり、住人の方が猫たちのYouTube番組を作って動画を公開するといったオンラインも活用しています。猫という共通の話題があるため、普段から住人同士で話をしているシーンをよく見かけますね」
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