3.西国三十三所第一番札所 青岸渡寺(せいがんとじ)
熊野那智大社と隣接しているのが、日本最古の巡礼である西国三十三所巡礼の第一番札所でもある青岸渡寺です。元々は熊野那智大社と一体となっていましたが、明治初期の神仏分離により寺院として独立しました。
4世紀、那智の滝で修業を積んだ裸形上人が観音菩薩を感得し、ここに庵を結んだことが始まりとされる歴史あるお寺です。
本堂後方にに建つ三重塔と、その背後を流れる那智の滝の景観は非常に美しく、人気のフォトスポットでもあります。
4.飛瀧(ひろう)神社のご神体 那智の滝
最後は、先ほど三重塔の後方に見えていた那智の滝を間近で見てみましょう。青岸渡寺から約1キロ。坂を下った先に那智の滝をご神体とする飛瀧神社があります。
飛瀧神社は、熊野那智大社の別宮。昔、神武天皇がこの滝を神と祀られ、大穴牟遅神(おおなむじ。出雲大社の御祭神でもある大国主命の別名)のご神体と仰ぎました。
「華厳の滝」「袋田の滝」とともに日本三大名滝の一つで、落差133m、銚子口の幅13m、滝壺の深さ10m。落差日本一を誇る大滝は、間近で見るとその迫力に圧倒され、古来から人々が神聖なものとし、崇めてきたのも頷けます。
さいごに
帰りは、体力に余裕のある方は飛瀧神社から車道沿いを行き、再び大門坂を下るルートで。または飛瀧神社の鳥居から50m先に、バス停「那智の滝前」がありますので、こちらからバスに乗り、駐車場や紀伊勝浦駅へ戻ることもできます。
今回ご紹介したコースは、前半上りが続く少しタフなコースにはなっていますが、歩くことで熊野の自然と歴史がより身近に感じられます。ぜひ古の人々が経験した熊野詣を味わってみてください。
提供・トリップノート
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