第23回~倉本裕基さん(作編曲家、ピアニスト)
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

反対に韓国の若者が日本公演に来てくれるケースもあります。楽器編成が大きな東京公演はもちろん、小編成で行う地方公演にまで来てくれる方もいて感激しました。

日本の地方公演は弦楽合奏がつかない完全にソロのコンサートが多く、そういったスタイルの演奏は私の韓国公演では聴くことができないので、韓国人ファンには日本公演独特の魅力を感じてもらえるようです。

来韓中は何よりもまず健康管理

公演で韓国を訪れると、コンサート会場、リハーサル会場、ホテルの間を行き来するだけの毎日です。というのも、重要な任務を背負った少し特殊な立場で来ていて、空港到着後はどこへ行くにも送り迎えがつくという状態にあるからです。毎年2~3回は韓国に行くと言うと、韓国語もできて地理にも詳しいだろうと思われがちですが、実はまったくそんなことないんですよ。

よく知人からは「安くてうまい焼き肉屋を教えてくれ」と聞かれますが、答えようがなくてね。「高くて美味しい店なら何度も連れて行ってもらったことがあるけど…」と言います(笑)。公演が行われる約2週間の間は、ケガや体調管理に非常に気を使います。「指1本くらい、ちょっとケガしても大丈夫だろう」という人もいますが、とんでもない。

1本ダメだったらまったく演奏になりません。風邪を引いたりだるかったりすると良い演奏ができないので、遊びに行くことなくひたすら体調維持に努めます。何千という観客が各地で待っていると思うと、遊びに行こうという気持ちはまったく起きません。ただ、プロモーションや打ち合わせなど公演以外の仕事で韓国に来ると少しは出歩くこともあります。

歌手のシン・スンフンとカラオケに行ったこともありますよ。ただ、どこへ行っても、まず入り口で「ユキクラモトだ!」と従業員に見つかってしまうんですよ(笑)。でも、もともと旅行は好きなので、もっと韓国語が上達したらプライベートで妻と一緒に来たいですね。

「倉本の曲」が望まれる韓国でもっと良い演奏を

第23回~倉本裕基さん(作編曲家、ピアニスト)
(画像=『韓国旅行コネスト』より引用)

これまで日本では40枚以上のアルバムを出しました。韓国では現在13枚出していますが、カバー曲などではなく全て私のオリジナル曲となっています。韓国では「倉本の曲」が望まれているという雰囲気を感じ取れるんですよ。だからCDもまだまだ出していけると思いますね。

実はこれまでの韓国公演で、体調不良や個人的な事情で残念ながら万全の演奏ができなかったことが何回かありました。それにもかかわらず、公演に来て応援し続けてくださっているファンの皆さんにとても感謝していますし、もっともっとよい演奏をこれからもお届けしていければと思っています。

インタビューを終えて・・・

柔らかな表情・語り口とは裏腹に、のっけから連発されたダジャレの数々!「癒し系ピアニスト」と評されるだけに物静かな方では?というコネスト記者の先入観を気持ちよく裏切ってくれました。しかし自身の音楽に対する考え、ファンへの思いを語る時の眼差しは真剣そのもの。そんなギャップこそ倉本さんの人気を後押しする魅力なのかもしれません。これからも日韓両国での益々のご活躍をお祈りしています。


提供・韓国旅行コネスト

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