主人公が名古屋弁の理由は“招き猫”にあり?!

――主人公のかくし味太郎は名古屋弁ですが、理由はありますか? 「味太郎は、愛知県常滑市出身なのです。愛知県常滑市は商売繁盛の縁起物である“招き猫”の一大産地。漫画の中で味太郎は、故郷が産み出す招き猫の様に、商売繁盛を招く“調味料の使いこなし”を、全国の飲食店様に伝授しながら旅しています。  味太郎は、我々味の素の業務用商品担当が大切にしている『提供メニューの美味しさを当社調味料で下支えし、飲食店様の商売繁盛に貢献する』という活動をまさに体現しているのです」 ――味太郎の活動は、味の素業務用商品担当さんの理念にも重なるのですね。味太郎が名古屋を話すことでよりキャラ立ちしていますが、読者からの反響はどういったものがありますか? 「おかげさまで初刊から10年以上経った今でも多くの調理のプロの方に愛され、業務用サイトの人気コンテンツとなっています。 『味の素』や『ハイミー』、『ほんだし』といった調味料は、多くの飲食店様にお使い頂いておりますが、『こんなワザは知らなかった!』という声も届いており、漫画が新しい使いこなしのきっかけになっているようです」

うま味調味料「化学的に合成している」は誤解

――味太郎の隠し味テクニックは、プロの現場だけでなく一般家庭でも役に立ちそうです。 「まさに、“プロの使いこなし”は、一般の方にはさらに新鮮なようで、最近ではSNSで度々話題となっています。当社の商品を使って、ご家庭で“味なひとワザ”を実践して頂いていることも嬉しく思います」 ――ただ一部では、うま味調味料は「化学的に合成しているのでは」といった誤解の声もありますよね。 「うま味調味料『味の素』は合成ではなく発酵によって作られています。  まずさとうきびを絞って糖蜜を取り、発酵菌を加えます。このとき、発酵菌が糖分を取り込んで作り出すのがグルタミン酸。このグルタミン酸がうま味成分です。  そして、これを料理に使いやすくするためにグルタミン酸ナトリウムにして『味の素』となります」 ――なるほど、さとうきびから作られているんですね。 「ちなみに日本で販売されている『味の素』はさとうきびが主な原料ですが、海外で販売されているものは、キャッサバ芋(タピオカの原料)やとうもろこしのでんぷんからも作られています」

料理研究家がうま味調味料を使うと叩かれる現状

――有名料理研究家がうま味調味料を使ったレシピを公開するとバッシングにあう現状についてどう思われますか? 「『味の素』の安全性や適切な使用法については、当社の家庭用商品サイトでご説明しておりますが、業務用商品サイトの中でも『うま味調味料の安全性』について改めて訴求しています。それに加えて、うま味調味料の無限の可能性をしっかり伝えていくことが大切だと考えています。  お客様にご満足頂ける価格で美味しいメニューを提供するために、うま味調味料を活用するのは“プロの技”の一つです。『うま味調味料ってすごい!』と感じて頂けるよう、業務用の世界から、今後も様々な発信をしていきます」  味の素が発信するグルメ漫画『かくし味太郎が行く!』に描かれている、うま味調味料の“プロの使いこなし”テクニックは、目からウロコの連続。飲食店でも活用されている味太郎の数々の裏技を家庭でも取り入れてみては!? <文/満知缶子>
満知缶子
ミーハーなライター。主に芸能ネタ、ときどき恋愛エピソードも。


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