疲れがとれない、イライラする、感情や食欲のコントロールが上手くいかないといったことはありませんか?

それらのお悩みは、脳が疲れて機能が落ちてしまう「脳疲労」のせいかもしれません。

脳疲労を解決に導く鍵は、ずばり頭の中を空っぽにすること!とはいえ、そう簡単にはできませんよね。

そこでヨガのメソッドが大いに役立つんです。

今回は脳疲労が蓄積する原因を探りつつ、脳疲労の回復に良いヨガの呼吸法とポーズをご紹介していきます。

その不調、脳疲労のせいかも?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

「脳疲労」とは、脳が疲れてしまうことにより正常に機能しなくなり、心身に支障をきたす状態のことを指します。

身体をたくさん動かし筋肉が疲労するとスムーズに動けなくなってしまうのと同様に、脳も疲労すれば機能が落ちてしまうのです。

脳疲労が厄介なのは、筋肉の疲労や身体の外傷とは違い自覚しにくいところです。

例えばなんとなくボーっとする、疲れがとれないといったことは、忙しい現代人によく起こることなので放っておきがちですが、脳が疲れてしまっている可能性があります。

判断力がない、考えがまとまらない、寝付きが悪いといったことも脳疲労の影響かもしれません。

脳疲労はメンタル面にも影響を及ぼします。

気持ちが沈みがち、イライラする、前向きに考えられないといったことがあるときも、脳疲労を疑ってみましょう。

反対に脳疲労が無くなれば思考がクリアになり、判断力もつき、仕事や勉強が効率良く進みます。

感情も安定して、毎日がハッピーになるはず。

食欲もしっかりコントロールできるようになり、ダイエットにも嬉しい効果があります。

脳が疲れて機能が落ちるのは、以下の3つの部分です。

1. 大脳新皮質(大脳)

知的中枢です。言語や理論の理解に働きます。

→判断力や思考力が低下する

2. 大脳辺縁系(大脳)

食欲や睡眠などの本能、喜びや怒り、悲しみなどの情動を司ります。感情のコントロールや目や耳、鼻からの短期的な記憶にも関連しています。

→メンタルが安定しなくなる、怒りっぽくなる、食欲の増減、睡眠の質の低下

3. 間脳

大脳の下には自律神経中枢や食欲中枢を司る間脳と呼ばれる部分があります。自立神経によって私たちは意識しなくても息をして、体温調節をして、適切にエネルギーを体内に入れるための食欲をコントロールしています。

→体温調節が上手くいかず冷えやむくみが生じる、イライラする、疲れがとれない

日常に支障をきたすような状態であれば、自分だけで判断せず、専門医の診断を受けることが肝要です。

脳疲労の原因

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

では、脳疲労の原因は一体なんなのでしょう。

大きく3つのことをご紹介していきます。

1.情報過多(スマホ依存)

現代人に脳疲労が多く見られるのは情報過多な状況下で暮らしているからです。

特に影響が大きいのは、スマホやパソコンから得られる数限りない情報です。

脳が処理しきれない情報を得ることで脳はパニックを起こし、疲れ果ててしまいます。

その結果、正常に働くなり、ごく普通にできていた簡単な判断までも遅くなるなどの影響が出てきてしまいます。

2.仕事のしすぎ

長時間仕事をしていて集中力が落ちたと感じたことはありませんか?

仕事を続けて行うことでも脳は疲労してしまいます。

判断力も気づかずに落ちてしまっているかもしれません。

頑張っているつもりが、実は効率が落ちていたなんて悲しいですよね。

勉強や仕事をするなら適度な休憩を挟んだ方が効率が良いというのは本当の話なのです。

3.気の遣いすぎ

周囲に気を遣いすぎる人は頭の中でいろいろなケースを想定したり、相手の気持ちを考えてみたりと情報が多くなりがちです。

考えなくても良い最悪のパターンまで想定していませんか?

そうやって一つ一つの言動に気を遣っていると、あっという間に脳が疲労してしまいます。

少し人と関わっただけなのに疲れてしまうという方は、気の遣いすぎによる脳疲労の可能性があります。

脳疲労の回復には脳を休めること

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

脳疲労は、頭の中に情報や思考が入りすぎてしまうことによって起こることが分かりましたね。

疲れた脳を休めるためには、まずは情報を与えすぎないことです。

何となくスマホを見て、長時間さまざまな情報を目や耳にインプットさせている方はその時間を減らすことから始めましょう。

仕事や勉強に励んでいる方、人間関係でつい考えすぎてしまう方は、“頭を空っぽにしなるべく何も考えない時間”を作ることが肝要です。

そうすることで脳の機能が回復し、思考がとてもクリアになります。

前向きな考え方も容易になります。

しかし、“何も考えないで”と言われてもそう簡単にはできないものです。

そこで役立つのが、頭の中の雑念を鎮める手段として用いられるヨガの呼吸法やヨガのポーズです。

ヨガには交感神経ばかりが優位になり乱れてしまった自立神経のバランスを整える効果もあります。

脳疲労の回復に役立つヨガの呼吸法

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ヨガの基本の呼吸法である腹式呼吸を取り入れましょう。

深い呼吸を行うと自立神経のバランスが整います。

呼吸に集中することで、雑念もなくなっていきます。

やり方

  1. 仰向けに寝ます。脱力しましょう。
  2. 腰が浮いて床との間に隙間が大きく空かないように(反り腰にならないように)お腹に軽く力を入れます。
  3. 両手をお腹の上にのせます。
  4. 口を軽く結びます。上下の奥歯は離して、あごの力は抜いておきましょう。
  5. 息を吐き切ります。
  6. 鼻から深く息を吸い、お腹を膨らませます。
  7. 吸い切ったら1~3秒息を止めて、鼻から滑らかに息を吐き出します。お腹が凹むのを確認します。

5~10回繰り返しましょう。