時価で契約の場合は超過保険かをチェック
ここで時価で契約している方にチェックしてもらいたいことがあります。それは、時おり超過保険になっていることがあることです。
時価ですでに1000万円の価値しかない建物なのに、1500万円の補償の保険に入っていることがあります。保険料は1500万円の補償として計算されていますが、その保険料を払っていても、いざという時にはもう1000万の価値しかないものですから、全て失ったとしても、保険金の上限は1000万だからです。
保険金の請求に必要な画像
最後にこんなこともお話ししておきましょう。
万が一、台風などで被害を被った時には保険会社に保険金の請求を出します。それによって、初めてお金がもらえます。保険会社から、あなたのお住いは先月の台風で被害を被っていませんか?などと聞いてくれません。自ら請求しなければならないのです。
保険金請求の時に必ず必要となるものに、現場の画像、写真があります。建物全体の写真と、被害を被ったところが具体的にわかるような写真。わかりやすく言うとアップで撮ったものも必要ということになります。
これらも、被害が起きる前と後で比較ができるように、可能であれば事前に被害を被る前の家の写真をきちんと撮って残しておきたいものです。そして、不幸にして被害を被ったら、後片付けをする前に、証拠画像をできるだけ多く撮っておくことが重要でしょう。
例えば窓ガラスが割れたところ。瓦が飛んできて屋根にめり込んでいるところ。床上浸水で水がどこまできたのかがわかる壁紙についたシミの写真、といった具合です。
屋根に何かものが飛んできて、屋根を壊してしまったために、数か月したら雨漏りがするようになる。ありうる話ですね。ところが、台風直後には被害が発覚しないことがあります。なぜなら、屋根は私たちの生活圏からの視界ではで見えにくいところだからです。
可能であれば、家周りの建物で屋根の状態を調べられるところがあるといいですね。
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<文/佐藤治彦> 佐藤治彦 経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家などを経て現職。著書に『年収300万~700万円 普通の人がケチらず貯まるお金の話』、『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』、『しあわせとお金の距離について』『急に仕事を失っても、1年間は困らない貯蓄術』など多数 twitter:@SatoHaruhiko
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