死んだあとに200万円前後のトク?

 次に、この「X保険」で支払う保険料(掛け金)と、万が一の時にもらえる保険金を見てみましょう。

<万が一の時には1000万円の保険金がもらえる契約の場合>

 35歳の女性が65歳まで30年間払う場合は、毎月21600円。終身払い(一生払い続ける)の場合は毎月12500円。  45歳の女性が65歳まで20年間払う場合は、毎月34500円。終身払いの場合は16250円、となっています。

“お金が戻ってくる保険”なら損しないのか?貯蓄型保険のカラクリ
(画像=『女子SPA!』より引用)

 35歳の人が65歳まで払う場合。30年間に支払う保険料は約777万円です。そして、万が一の時があれば1000万円もらえます。  それに対して、45歳の人が65歳までの20年間に支払うのは828万円です。それで、1000万円もらえます

ただし、お金がもらえるのは亡くなったあとか、もしくは重度の障害か、もうすぐ亡くなると半年以内の余命宣告をもらった時だけです。  777万円払って1000万円。223万円のトク!  ただし、それは自分で自由に使えるお金とはちょっと違いますよね? 何しろ、原則死んだあとですから。

 35歳から65歳まで777万円を、死んだあとにもらうお金のために積み上げる。  あなたの自由にはならないお金、あなたの財産を相続する人のために積み上げるというわけです。

 あなたがまだ若い35歳とか、45歳の時に、楽しむことにも使えるお金を死んだあとのために我慢する、そういう保険です。  え、何ですか?   あんまり嬉しそうな顔をしていませんけれど。払ったお金よりも多くもらえるんですよ。

途中でやめたら、いくら戻ってくる?

「でも佐藤さん。この保険は掛け捨てでないんですよね。途中でやめることもできるんですよね。その時にはお金が戻ってくるんですよね。そしたら、自分のために使えますよね?」

佐藤「はい、そうです」

「もしかしたら、自分の死んだあとに残すよりも、やっぱり自分で使いたいと思うかもしれないじゃない。死んだあとの1000万円じゃなくて、生きてる時にお金が必要になったりして。その時には払ったお金は戻ってくるんでしょう? 掛け捨てじゃないんだから。 こんなに長いことお金を預けているんだし、貯蓄性もある保険って言うんだから、777万円が1000万円にはならないとしても、途中でやめたらいくら戻ってくるの?」