老後、年金だけでは生活できずにお金が尽きてしまう事態は避けたいものです。いわゆる「老後破産」状態に陥らないために、50代のうちにしておくとよい行動を3つご紹介します。

1.現状を把握する

まずは、自分を取り巻くお金の状況を整理するところから始めましょう。老後までに、いくらくらい貯蓄できそうでしょうか。住宅ローンや教育費の出費は終わりそうでしょうか。また、将来もらえる年金や退職金の金額を確認しておくことも重要です。

2.理想の老後を考える

次に、どんな老後を過ごせたらしあわせなのか考えてみます。何歳までどれくらい働いて、どこでどんな暮らしをしたいか、できるだけ具体的にイメージしましょう。さらに、その働き方でいくらくらい稼げそうか、理想の生活をするためにはいくらくらいかかりそうか、お金の面も試算します。

3.シミュレーションする

上記の2ステップが済んだら、退職から亡くなるまで(平均寿命から考えて90歳と想定)のあいだの資金計画を練りましょう。「かかるお金」から「もらえるお金」と「自分で用意できるお金」を差し引くと、老後のお金が充分そうかわかります。

足りないなら、いくら足りないのか、今から月いくら貯めれば間に合うのか考えて対策することもできます。また、退職金や貯金を月いくらずつ取り崩していけそうかも計算できます。これらの計算は、金融庁や金融機関が提供するシミュレーションサイトなどを利用すればかんたんです。

<参考:金融庁「ライフプランシミュレーション」「資産運用シミュレーション」

早めの対策で老後破産を防ごう

将来についてなんとなくぼんやりとイメージするだけでなく、具体的な数字に落とし込んで考えることが重要です。老後生活にはいくらかかって、いくらもらえて、いくら用意できるのか、一度しっかりと確認するための時間を確保してみてはいかがでしょうか。

文・ばばえりFP事務所代表)
関西学院大学商学部卒業後、銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。

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