著書に見る「自分自身の人生」への意識

『女子SPA!』より引用
(画像=『女子SPA!』より引用)

 昨年末に上梓したエッセイ『獅子座、A型、丙午。』(中央公論新社)を読むと、彼女が家庭での暮らしをとても楽しんでいることが伝わってくるのだが、一方で「自分自身の人生」についても常に意識を向けていることがわかる。

長女を妊娠したとき、彼女は「これから先、私の人生はお母さんとしての人生なのだと思った」と彼女は書いている。ところが娘が小学校に上がったとき、あれ、と気づいたという。

「子どもって、意外と早く大きくなる。こちらが親としてちゃんとやれているかいないかにかかわらず、どんどん成長する。この分だとあと数年で、いなくなるのではないか? そのあと、『お母さんだけ』じゃない、『私』の人生が戻ってくるのではないか? しかも健康であれば、案外そのあとの人生が長いんじゃないか?」(『獅子座、A型、丙午。』中央公論新社より 以下カギカッコ内は同じ)

 だからこそ、彼女は本格的に仕事復帰したのだろう。自分自身を取り戻すために。