「略奪婚」と騒がれた再婚

 彼女は1966年東京に生まれ、神奈川県茅ヶ崎で育っている。成城大学に入学するもオーディションの審査員特別賞を受賞、20歳のときに女優デビューし、芸能活動に専念するため大学を中退している。休学しながらでも卒業を目指すこともできるのだろうが、すぱっと中退するあたり、彼女の性格が反映されているのではないだろうか。

 私生活では、ドラマプロデューサーや共演俳優などと浮名を流し、「魔性の女」と呼ばれたこともあった。94年にF1解説者と結婚、97年に離婚している。そして98年に石橋貴明と再婚同士で結婚したのだが、発表したときはすでに妊娠していた。さらに石橋が離婚したのは、その発表の2週間前だったから、当時は「略奪婚」と騒がれたものだ。  再婚と同時に、鈴木は引退を発表、ここでも「潔さ」を発揮する。

その後はいっさい表舞台に出てくることなく、3人の娘たちを育てていたが、2008年、三女が小学校に上がったのを機に、石橋が経営するプロダクションに所属、雑誌の撮影やエッセイ執筆など活動をゆっくりと再開させた。4年後には大河ドラマに出演、本格的に女優として復帰した。

 女優復帰にあたっては、夫の石橋から「遅くなってもちゃんと家に戻る」「夕方、連絡する」などの束縛に近い言葉があったともされているが、真偽のほどは定かではない。

 ただ、ここ数年、鈴木は「家の中に自分の部屋がないから、リビングで原稿を書いている」(『婦人公論』2020年2月10日号より)などと家庭生活を明らかにしている。