長生きに対応した老後資金を用意する
もう一つ、問題になるのが「年金の受け取り方」です。
国民基礎年金、厚生年金は終身で受け取けることが決まっています。しかし、個人年金保険は、一時金、確定年金、終身年金など受け取り方法を選ぶことができます。
確定拠出年金も給付の受け取りを(1) 一時金、(2) 確定年金、(3) 一時金と年金の併用、(4) 終身年金(一部の商品)から選ぶことができます。国民年金基金も、申込時に受け取り方法を選べます。
どれを選ぶか、実に悩ましく、複雑な問題です。というのは、税金のことがあるからです。どれが有利なのかは、その人の収入等で変わるので一概には言えません。
もうひとつ、「いつまで生きることができるのか」でも変化します。何歳まで生きるかは、死ぬまでわかりませんが……。
長生きをするのなら、終身で受け取れるタイプがお得です。早く死んでしまうのなら、一時払いまたは確定がお得です。税金のことを別にすれば、どちらが得かというのは、まさに賭けですね。
2060年には、平均寿命が4歳延びている
ちなみに、私は長生きする方に賭けています。つまり、早死にをすると賭けに負けます。長生きをすると賭けに勝ちます。
そういった視点で、老後資金を考えて見てはいかがでしょうか。毎年、平均寿命は長くなっています。2060年には、平均寿命が「男性84.19歳」「女性90.93歳」になる見通しです。ですから、これからの時代は、長生きのリスクに対応できるように考えておいた方がいいでしょう。
もちろん、ストックとして貯めるのも重要ですが、毎月入ってくるフローを準備しておくのも、長寿社会に対応した賢い方法ではないでしょうか。
文・長尾 義弘(NEO企画代表、ファイナンシャル・プランナー、AFP)/ZUU online
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