ライフステージごとに考えましょう
家事の負担が重い主婦の場合、労働時間も考えなければいけません。家事の負担が重いうちは扶養内で働き、負担が軽くなったらフルタイムで働くなどの工夫をするといいでしょう。
例えば、育児で考えると、子どもが小さいうちは扶養内で働き、その後はフルタイムで働くなどの方法が挙げられます。もちろん家事を夫とシェアすることも有効です。
フルタイムで働き、扶養に入らないほうがいい人
もう少しだけ具体的に扶養に入るかどうかを考えてみましょう。扶養に入らないほうがいい人はどんな人なのでしょうか?
やりたい仕事がある
妻が扶養に入ると労働が制限されてしまいます。これはやりたい仕事がある人にとっては精神的な負担が強いはずです。人生の自己実現のためにやりたい仕事があるなら、あえて扶養に入らず満足いくまで働いたほうがいいでしょう。
老後の備えができていない
世帯で誰も退職金制度がない、また老後の貯蓄ができていないなどの場合、老後に収入がないにも関わらず貯蓄も枯渇する「老後危機」に直面する可能性があります。このような場合、妻もフルタイムで働いたほうがいいといえるでしょう。
主婦の収入が増えれば貯蓄ができるようになるかもしれませんし、厚生年金に加入できれば老後の年金も増えます。老後まで含めた長期的な視野に立つと、妻も働くということは家計の改善に一役買うことでしょう。
扶養に入っていたほうがいい人
逆に、このような人は扶養に入っていたほうがいいでしょう。
収入を大きく増やす気がない
先述したとおり、収入が少ししか増えないのなら妻が扶養から外れるメリットはそう大きくありません。そもそもフルタイムで働かないのであれば扶養に入っていたほうがいいでしょう。
社保完備の事業所で働かない
老後年金を増やすには厚生年金に加入することが必要ですが、フリーランスや自営業など働き方によっては厚生年金に加入できません。厚生年金に加入しないなら老後の年金は増えませんから、扶養から外れるメリットは小さくなってしまいます。
よほどの収入がない限りは、厚生年金に加入せず年金の受給額が変わらないことを考えると扶養内で働くのもよい判断といえるでしょう。
老後や家事負担など、総合的に判断を
扶養に入るかどうかは、まずは妻がフルタイムで働くかどうかと、厚生年金に加入したいかどうかを考えることがポイントです。厚生年金に加入してフルタイムで働く場合は、扶養から外れることでメリットが大きくなり、そうでないなら扶養に入っているほうが負担を抑えられるかもしれません。ただし、これから出産の予定がある場合は、夫の扶養に入ってしまうと出産手当金が受け取れないなどの経済的なデメリットも考慮すべきでしょう。
お金のことだけではなく、妻の希望や仕事観、家事負担なども含めて総合的に考えてみてください。
文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)/DAILY ANDS
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