相手が条件に同意せず交渉が行き詰まる

二人で話し合っていれば、どうしても合意ができず話が行き詰まることもあるでしょう。誠実な人を相手にしているのであれば正攻法で着地点を探るべきだと思いますが、そうでない場合、少し変則的な手を使わざるを得なくなることもあります。

嘘のような本当の話ですが、筆者は離婚する時、一言で相手の譲歩を引き出したことがあります。ターゲットは元夫名義で支払いも彼がしていた筆者使用のスマートフォン。解約を防いで譲渡させたい。結婚期間も短くその間作った財産より負債の方が大きいくらいだったので、得たいものといえばそれくらいでした。

元夫は言動から察するに、分与対象財産に誤解があって、要求されることを恐れている。そこで、元夫が譲渡を渋り出した時「それは私への財産分与ということでいいんじゃないですか」と一言言ったのです。

それ以上の要求が怖かったのでしょう、無条件譲渡となりました。筆者が「財産分与」を持ち出したのは、離婚交渉中、後にも先にもこの時だけです。たかだか数万円レベルの小さな例ですが、参考になれば。

協議離婚は「穏便に・冷静に・禍根を残さず」、外部の力も借りながら

(写真=Casper1774 Studio/Shutterstock.com)

離婚する際、相手を責めることなく穏やかに冷静に、お互いの後々までを考えて話し合いができるのなら、協議離婚はスピーディで負担の少ない方法です。

ただ、こじれて複雑な感情を抱えた者同士が、お互いにやさしい気持ちで別れ話をするのは難しいもの。条件交渉が難しい場合や約束を確実にしたい場合に、専門家の手を借りるのも別に躊躇するようなことではありません。

日本では、家庭内の問題は外に知られないよう秘密裡に解決したがる傾向が強いように感じます。ただ、家庭は容易に孤立した場と化しますし、それゆえに危ういものにもなり得ます。必要に応じて外につながることも、大事なことだと筆者は思います。自分にとってベストな方法を取っていきましょう。

文・菊池とおこ/DAILY ANDS

【こちらの記事もおすすめ】
思わず共感する40代独身女性あるある
100均グッズで宅飲みをワンランクアップ
生活費月100万円超「ご近所セレブ」の実態
旅行のお土産、いくらが適切?
あぁ、癒やされる。飼いやすいペット5選