大学時代と違って、仕事がかかわる飲み会はなかなか気を遣うもの。近年は細かいマナーを廃止する動きが進んでいるとはいえ、やはり年配の上司や取引先のお客様が集まる場などでは緊張することもあるでしょう。そんなシチュエーションが不安だという人向けに「ここを守れば安心!」というポイントをまとめます。
席順が自由な場合は下座を選ぼう
大学時代に体育会系の部活をしていた人でもなければ、飲み会に席順があることなど知らないのではないでしょうか。社会人になると、幅広い世代の人と付き合うことになります。当然、自分よりも遥かに上の世代の方とも接する機会が増えます。そうした方々に失礼がないよう、席順のマナーを覚えておきましょう。
入り口に近い座席のことを“下座”、入り口から遠い座席を“上座”といいます。一般的に、新入社員など立場の低い人が下座に着くとされています。幹事を任された場合も、店員とコミュニケーションが取りやすい下座に着くのがベターです。
ただ新入社員歓迎会では新人が主役なので、上座に座るように促されることもあります。その場合はもちろん上座に座ってOK。職場によっては席順が事前に決められていることもあるので、席に着く前に上司や先輩に確認してみるといいでしょう。
【ポイント】
・新入社員は入り口に近い下座に着く
・幹事も店員とコミュニケーションが取りやすい下座に着くのがベター
・先輩、上司、お客様は上座
これで安心!お酌の仕方
瓶ビールを注ぐ際は、ラベルが上になるように瓶を持ちます。片手は瓶の底に、もう片方の手は瓶のくびれた部分の下側に添えましょう。少し高めの位置から注ぎ始めて、角度を和らげながらゆっくり注ぐと、泡がビール全体の3割程度でベストバランスになります。
逆にお酒を注いでもらう際は、両手でグラスを持ち、目上の人と乾杯するときは自分のグラスを少しだけ下げることを意識しましょう。
また、上司が手酌することのないように先回りして、相手のお酒の量がグラスの3分の1程度になったら「お注ぎしましょうか?」「なにか別のものを飲まれますか?」とひと声かけてみましょう。
ただし、自分のペースで飲みたい人もいるので、しつこくお酒を注いだりするのはNG。また、昨今は「そこまでかしこまらなくてもいい」という風潮が強まっています。「手酌のほうが気楽なんだ」と断られた場合は、素直に引き下がったほうがよさそうです。
お酒が飲めない人は、無理に飲まなくても大丈夫。その場合は、あらかじめ周囲にアルコールに弱いことを伝えておくとスムーズです。
全く飲めないわけではないなら、初めの乾杯のときだけグラスに口をつける程度に付き合うといいかもしれませんが、「乾杯だけでも」という風潮もかなり弱くなっています。なので、無理をする必要は一切ありません。逆に、お酒が飲めない人に無理強いするのもやめましょう。
【お酌の仕方のポイント】
・瓶ビールはラベルを上にし、片手は瓶の底に、もう片方の手は瓶のくびれに添える
・少し高めの位置から注ぎ、角度を和らげながらゆっくり注ぐ
・自分がお酌をしてもらうときは両手でグラスを持つ
・目上の人と乾杯するときは自分のグラスを少しだけ下げる
・上司が手酌することがないよう上司のグラスをチェックしておく
・しつこくお酒を注いだりするのはNG
スピーチは“シンプル・イズ・ベスト”
心境や抱負などをスピーチするように求められたら、簡潔に、それでいて主張しすぎず……を心がけてみましょう。
どれだけ大志を抱いていようと、まだ結果を出せていない新人のうちは、低姿勢でいたほうが好印象を与えます。「ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします」と新人らしい謙虚な締めの言葉を添えるのもいいでしょう。
また、当たり前のことですが、「今日は無礼講だ」と言われても、学生のときのような無茶な飲み方はしないことです。記憶がなくなるまで飲んで酔いつぶれるのは当然×。周りに迷惑をかけない節度ある飲み方を心がけましょう。
多少くだけた場であっても、あまりにもカジュアル過ぎる、または露出の多い服装は避けたほうがよさそう。いわゆるオフィスカジュアルと呼ばれる服装が無難です。
また、女性の場合は、長い髪は料理にふれる恐れがあるので結んでおきましょう。座敷などにも対応できるように、パンツスタイルや膝下丈のスカートを着用するのがよさそうです。
【スピーチするときのポイント】
・新人の頃のスピーチは簡潔、低姿勢、謙虚が好印象
・無礼講だと言われても、無茶な飲み方はしない
・カジュアル過ぎる、または露出の多い服は避ける
・女性は料理に髪がふれないよう結んでおくのがいい
・座敷に対応できるようパンツスタイルや膝下丈のスカートを着用
より親睦を深めるテクニック
「自分は、自分は……」と主張しすぎるのではなく、相手への質問から入ると、円滑なコミュニケーションがとりやすいです。「自己アピールは控えめに」を心がけつつ、相手から質問されたら思いを伝えるようにしましょう。
また、部下から感謝の気持ちを示されて悪い気分になる上司はいません。「飲み会に呼んでいただいて、ありがとうございます」や「いつもありがとうございます」などの謝意を伝えると、上司もいい気分で飲めるというものです。
上司におごって頂いたときは、当日にお礼をいうのはもちろんですが、翌日出社したときに「昨日はごちそうさまでした」と再度感謝の気持ちを伝えると好感度が上がるでしょう。
“聞き上手”になることは、飲み会だけでなく、ビジネスシーンやプライベートでも役に立ちます。ただし、あまりにも相づちの回数が多く、「会話のさしすせそ」(「さすが」「知りませんでした」「すごいですね」「センスいいですね」「そうなんですね」)を多用するのは、仰々しくなりすぎるので避けましょう。
【より親睦を深めるためのポイント】
・自己主張しすぎないように注意
・感謝の気持ちを伝える
・上司におごってもらったら当日だけでなく翌日も感謝の気持ちを伝える
・聞き上手になる
・「会話のさしすせそ」の多用は避ける
重要なのは“目配り・気配り・心配り”
とはいえ、繰り返してきた通り、職場・会社によっては、近年、マナーのカジュアル化がだいぶ進んでいます。大切なのは、マニュアルを守ることではなく、周囲の人に楽しい気持ちになってもらうこと。会社の飲み会でも、“目配り・気配り・心配り”を心に留めたうえで、臨機応変に対応していきたいものですね。
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