成長を支えるテクノロジー
そして、忘れてはいけないのが、ByteDanceの成長を支えるコアテクノロジー――人工知能(機械学習)です。TikTokにおける、レコメンド動画の精度の高さには驚かされます。これは、中国国内において、プラットフォーマーが個人情報を収集することへの制限が少ないことも起因します。
膨大なユーザーからのアクセスデータが、より精度の高いレコメンドを実現させているのです。その人が見たいであろう動画の推薦と連続視聴は、TikTokの広告収入の成長にも大きく影響してきます。
最後に、ByteDanceの財務状況を確認してみましょう。
ByteDanceの収益
ByteDanceは広告収入を中心にEC・ゲーム・投げ銭など、多様なビジネスを展開しています。日系企業ではソフトバンクなどが投資していることでも有名です。売上については、下記のような報道がなされていますが、非上場企業のため財務の情報は限られています。
【ByteDance売上高】
2016年:60億元(990億円)
2017年:160億元(2,640億円)
2018年:500億元(8,250億円)
2019年:1,000億元(1.65兆円)
本来企業の財務を分析する際には、売上だけでなく、利益やキャッシュフローなどに着目する必要があります。ただし、それは企業分析の目的にもよるでしょう。
例えば就職先の選定を模索している学生であれば、候補企業の売上の「絶対額」だけでなく、その「成長率」なども注目すべきポイントでしょう。安定した企業ではなく、まさに今成長している企業で働きたいと考えている学生であればなおさらです。
何社か気になる企業がある場合に、その企業の売上や利益だけでなく、その成長率を同業他社と比べてみてはどうでしょうか? また違った形で企業が見えてくるかもしれませんよ。
【プロフィール】
今井健太郎
KI Strategy代表取締役。早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科卒。新卒で野村総合研究所入社。各種調査研究、リスクマネジメントに関わるコンサルティング活動、またファンドラップに関わるITソリューション企画・営業を経験。2016年、サステナビリティーとイノベーションに特化したブティックファーム株式会社KI Strategy(東京都港区芝5-27-3 B-102)の代表に就任。
提供・UpU
【こちらの記事も読まれています】
>思わず共感する40代独身女性あるある
>100均グッズで宅飲みをワンランクアップ
>生活費月100万円超「ご近所セレブ」の実態
>旅行のお土産、いくらが適切?
>あぁ、癒やされる。飼いやすいペット5選