番号・パスワードのみを通知する出品には注意
では次に、ヤフオクで搭乗優待を購入する(落札する)ケースを考えてみたい。
冒頭でも記した通り、株主優待の最低条件である100株を取得するには41万8700円の投資金額が必要なわけだが、投資ではなく株主優待だけが目当てなら、これは少々大きい金額といえる。
そこで、ANA国内線に搭乗する予定があり、搭乗優待だけを利用したいなら、ヤフオクでの搭乗優待購入が選択肢の一つとなる。
その際、先ほども紹介したように、複数枚使う予定があればセットになっているほうがお得だ。往復利用が多いだろうから、最低でも2枚セットで購入することになるだろう。
そこまでは基本として、ここでさらに、ヤフオクで株主優待を購入する際に押さえておくべきポイントを二つ挙げておきたい。
まず一つ目は、株主優待番号と登録用パスワードの記載された「株主優待番号ご案内書」が手元になくても、航空券の予約・購入ができるということ。つまり、先に航空券を押さえておいてから、ヤフオクで「株主優待番号ご案内書」を購入するという順序でもいいことになる。
さすがに出発直前ではタイミング的に難しそうだが、後から株主優待を購入できるのは便利だ。
もう一つのポイントは、落札者に対して「株主優待番号ご案内書」を送付せず、株主優待番号と登録用パスワードだけを知らせて、「株主優待番号ご案内書」は一切送付しない形をとる出品が存在することだ。
これは、郵送にかかる経費や手間をはぶいた取引方法だろう。確かに、仕組み上は株主優待番号と登録用パスワードだけがあれば搭乗優待を受けられるのだが、ANA公式サイトを見ると、搭乗優待の手続き後も実際の搭乗が終了するまで「株主優待番号ご案内書」を大切に保管するようにうながされているため、万一のことを考えて、やはり、落札後は実物を送付してもらったほうがいいだろう。
規約上、メルカリには搭乗優待は出品できない
ANAグループ各社・提携ホテルの優待クーポン券冊子についても触れておこう。
先に述べたように、ANA株主優待のヤフオクへの出品のほとんどは搭乗優待を受けるための「株主優待番号ご案内書」だが、クーポン券冊子も少ないながら出品されている。
価格の相場感は即決価格で300~450円程度。パッケージツアー料金割引券だけが1枚100円で出品されていることもある。「ANA優待券」の名称で出品されていることが多いので、搭乗優待を受ける「株主優待番号ご案内書」と間違えないよう注意したい。
なお、フリマアプリのメルカリでは、規約により「金銭と同等に扱われるもの全般の販売」が禁止されており、以前は扱うことのできた株主優待券は現在出品禁止となっている。うっかり出品してしまい、取り消しされた出品者がたくさんいるようだ。
ただし、いわゆるクーポン券などを扱う「優待券・割引券カテゴリー」は健在で、こちらではANAの優待クーポン券冊子が出品されている。規約上のボーダーラインが不明瞭だが、メルカリにおける優待クーポン券冊子の相場感としては、300~400円程度となっている。
文・ZUU online編集部/ZUU online
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