この冬、ふたつの顔を完璧に演じ分けた森崎ですが10月には、向井康二(Snow Man)とのダブル主演映画『(LOVE SONG)』(日タイ共同制作作品)の公開が決定。世界的なBLブームを牽引したドラマ『2gether』の火付け役、チャンプ・ウィーラチット・トンジラーが監督を務めるオリジナルラブストーリーで、また新たな一面を見せてくれそうです。
◆木戸大聖『バニラな毎日』
筆者の中でこの冬一番印象的だったのが、NHK夜ドラ『バニラな毎日』に出演していた木戸大聖(28)でした。
夢だったパティシエ・白井葵(蓮佛美沙子)と図々しくて陽気な性格の料理研究家・佐渡谷真奈美(永作博美)がはじめたお菓子教室が物語の舞台。そのお菓子教室に通う、大人気バンドのボーカルとして活躍していた金髪のロックミュージシャン・秋山静を演じました。
第2週の初登場からインパクトがあった木戸。人気ミュージシャンである自分を知らない白井を前に、とまどいの表情から一転涙を流した姿には引き込まれました。飄々(ひょうひょう)としていながらも、曲を作るために恋愛に依存してしまったり、バンドメンバーと上手くいかなくなったり……もがき苦しんでいる面が見えてきます。役自身の心情はもちろん、対峙する相手への気持ちや想いを繊細に表現していたのが印象的でした。
◆役の想いを伝えた、感動の歌声
何でも自分ひとりで抱えてしまう白井を自分と似ていると感じ、「あなたには愛を感じない」と厳しい言葉を投げかけた際。彼女を見つめる複雑で些細な表情の変化には目を見張るものがありました。そして何といっても感動したのは、第7週で復帰ライブの舞台に立った静の歌唱シーンです。苦しい想いをしたからこそ、白井という同志に出逢えたからこそ生まれた曲。彼の表情や仕草、声色からすべての気持ちが伝わるパフォーマンスでした。