STARTO社のグループ再編については、5人組グループ「KEY TO LIT(キテレツ)」が誕生したことについて、「推しがある日突然キテレツになった皆さま、ご愁傷さまです」と絶妙なイジり。また、ファンは他のグループの推しから『キテレツ大百科』のキャラクターにかけて、ブタゴリラと命名されると予想。

 この発言に「この動画でやっと笑えました。ありがとう粗品」など、笑いに変えてくれたことに感謝する「KEY TO LIT(キテレツ)」のファンのコメントが多く寄せられた。

 粗品は「1人賛否」で危険度高めのネタを選び、とがった発言をするが根底にはすべてを笑いに変える気概がある。一方的なバッシングや中傷ではなく、対象者を落とす際には称賛するコメントも披露。

 また、高いツッコミのスキルを持つ粗品は、ネタにされている有名人のファンもギリギリ笑えるポイントを作るのがうまい。

 時事ネタを批評するだけでなく、誰もが笑えるポイントを探りながらの動画スタイルは、まさに粗品にしかできない神業。単なる雑談で終わらない動画だからこそ、これだけ多くの人を熱狂させているのだろう。

◆有吉弘行との共通点

 芸能人のYouTube動画の中でも、異質な企画として存在する「1人賛否」。これまでの動画を見てみると、この芸当は、有吉弘行に通じるものがあると感じる。

 有吉も、現在ではおとなしくなったが、再ブレイクのキッカケはテレビ番組で披露した意地の悪いあだ名や毒舌だった。

 有吉と粗品が似ていると感じるのは、バランス感覚の良さ。

 有吉は、かつて『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)の企画などで、グラビアアイドルや勘違い芸能人に毒舌を連発し、的を射た指摘が好評となり、その後は番組出演が増え一流MCにまで成り上がった。

 有吉の毒舌は視聴者も納得できるもので、さらに標的にするタレントを追い込まないギリギリのラインで止める絶妙さを見せてきた。