キャスト陣のその後も見てみましょう。ドク役で人気者になったクリストファー・ロイドは、『アダムス・ファミリー』(1991年)のフェスター役も当たり役としています。マーティのガールフレンド・ジェニファーを演じたエリザベス・シューも、『ピラニア3D』(2010年)に主演するなど元気に活躍しています。
ユニークなキャリアを歩んでいるのは、マーティの母親・ロレインを好演したリー・トンプソンです。最近は姿を見なくなったなぁと思っていたのですが、TVドラマのディレクターとしてバリバリ働いているようです。
30歳の若さで発症していたマイケル・J・フォックス
永遠の高校生、マーティ・マクフライを演じたマイケル・J・フォックスは、ハリウッドスターとして『摩天楼はバラ色に』(1987年)や『ドク・ハリウッド』(1991年)など数々のコメディ映画に主演しています。しかし、実は『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』が公開された1991年には難病とされるパーキンソン病を発症していたことを自伝『ラッキーマン』(ソフトバンククリエイティブ)で明かしています。
病気と闘いながら、TVドラマ『スピン・シティ』の主演を長年務めたマイケルですが、症状が悪化して2000年に降板。2億ドルを投じて「パーキンソン病研究のためのマイケル・J・フォックス財団」を創設し、パーキンソン病患者たちを支えています。
2013年~14年に放映されたTVドラマ『マイケル・J・フォックス・ショウ』では、クリストファー・ロイドとの久しぶりの共演も果たしました。『マイケル・J・フォックス・ショウ』は第1シリーズのみで終了したものの、マイケルは今なお俳優への復帰を目指しているそうです。
過酷な運命に絶望することなく、病気と闘い続けるマイケルの近況を聞くたびに、ドクの言葉が思い出されます。冒頭で紹介した「未来は自分でつくるものさ」という台詞です。