◆番組の“いじり”は「完全に苛められていると思っていた」
――1998年に『吉本ばかな』(日本テレビ)がスタートした時は、まだデビューして2年目くらい。当時は出身地である北海道在住だったそうですね。
「東京は怖いという気持ちが強かったから住みたくなくて、ずっと通いで番組に出ていたんです。そもそもあの番組も、事務所の先輩だったタカアンドトシさんのバーターみたいな感じでオーディションを受けたら、僕たちが受かっちゃったんですよ。正直、やっちゃったなー(汗)って思ってました」
――当時は番組内でもかなりのいじられ役だったとか。
「あれは当時の僕の中では“いじられ”ではなくて、完全に苛められていると感じていました。辞めたいって何度本気で思ったことか。でも、ガレッジセールのゴリさんが気にかけてくれていて。ご飯に誘われるなか『頑張れ』って言われながら続けていたんです」
◆楽屋では怒号が飛び交う…若手芸人の“ギラギラ”に疲弊
――ユニットメンバーの関係性はどういう感じだったのですか?
「ガレッジセールさんとシャンプーハットさんは先輩で、僕たちとライセンスが2年後輩。でも、みんなそれぞれ若手で『ここから売れてやる!』と、ギラギラしていました。その中で僕らは完全にタジタジ。それでもやっぱり芸人たるもの『前に出るもの』と思っていたし、僕も芸人をやるからにはやりましたけど、やっぱり疲弊はしましたよね」

「ぜんぜん違いますよ。劇場でも芸人同士が仲良いことなんてなかったですし。舞台でネタをやって戻って来たら、あからさまに『へぇ~ああいうのが面白いんだ』と言われたこともありましたね。ますます僕はお笑いの世界が怖くなってしまったんです(汗)」
――根本的に!?
「楽屋に行けば怒号が飛び交うし、何かやり合ってるし。当時はみんな売れるのに必死だったというか、そういう時代でしたよね。」