「KAT-TUNは06年3月にはCDデビュー前のアーティストとして史上初めて東京ドーム公演を開催し、1stシングル『Real Face』がいきなりミリオンセラーを記録するなど、デビュー当時から将来を嘱望されていました。同曲は作詞をスガシカオさん、作曲をB’zの松本孝弘さんが手掛けており事務所サイドの力の入れようが感じられ、それだけKAT-TUNに対して期待感を持っていたのでしょう。しかし、10年に赤西が方向性の違いから脱退し、ソロに転向。13年には田中が『度重なるルール違反行為があった』として当時のジャニーズ事務所から専属契約を解除されてグループも脱退、16年には田口もグループを離れて、同年4月からは亀梨、上田、中丸の3名体制へ移行。1年8カ月の活動休止を経て、18年1月のジャニーズカウントダウンライブで再始動して現在に至ります」(前出のスポーツ紙記者)

 09年には史上最多となる東京ドーム8日間連続公演を成功させるなど、6人体制での往時の勢いにはかなりものがあり、今回の解散の一報を受けて改めて「度重なるメンバーの脱退劇がなかったら……」と悔やむ古参ファンも多そうだが、芸能ジャーナリストの竹下光氏もこう話す。

「KAT-TUNに関しては当時のジャニーズグループにはない不良っぽさやワイルドな雰囲気、それに裏打ちされた独特の色気があって、嵐やNEWSなどにはないメンバー間のギクシャクした感じも、それはそれで魅力的でしたね。実際、『ジャニーズオタクじゃないけど、KAT-TUNは嫌いじゃない』といった声もよく耳にしましたし、普段そこまでジャニーズに関心のない女性たちからも高い支持を集めていた印象があります。6人体制での実質的な活動期間は4年ほどと短いものでしたが、ジャニーズタレントのファン層を拡大したという意味合いにおいても、それなりに功績は大きかったのではないでしょうか」
 
 約19年にわたってKAT-TUNの看板を守ってきた3人の今後の活躍を期待したい。

(取材・文=サイゾーオンライン編集部)