結が翔也に管理栄養士になる決意を伝える場面。

「うち、困っとう人がおったらすぐ助けるの、ずっと……」

 もうこっから先は耳に入ってこないんです。おまえの目の前にいる人を見ろ。そいつが人生最大に困っとうときにおまえが何をしたか思い出せ。

 あの翔也の一件で、結という人は「困っとう人をすぐ助けないで遁走する」人物であることが明確に語られています。誰でもない、自分の彼氏ですら助けない。もちろん東日本大震災の被災者も助けない。そういう人を描いておいて「すぐ助ける」のが「うちの生きる道」だと宣う。

 1月17日という節目に、主人公に「うちの生きる道」を表明させました。その「道」は、主人公自身がすでに閉ざしています。これ、めっちゃ失敗してるよね。「生きる道」がないんだもん。

 NHKさんには、この失敗を糧に次回作以降がんばってほしいところです。『おむすび』はもう無理だと思うので、せめて「おもしろトンチキなツッコミ待ちドラマ」として明るく楽しくやってほしい。今日はそれくらいな感じ。

(文=どらまっ子AKIちゃん)

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