覚悟の上の独立 困難とか苦しいとか思ったことはない

(撮影=髙橋明宏)
 
> ――MARCOさんは大学在籍時から蜷川実花さんに師事され、独立されました。ずっとフリーランスの道を歩まれていますが、アシスタント時代と独立後のギャップはありませんでしたか。 覚悟はしていたけれど、アシスタントとフォトグラファーでは仕事の内容も環境も責任も違いすぎて、ギャップを感じる余裕もなかったです。それ以上に自分で撮る事のワクワク感が強くて、苦しいと思った事はありませんでした。
## 理想の自分とのズレに悩むも軌道修正し、理想に近づきたい
(撮影=髙橋明宏)

実は独立直後よりも独立後3,4年してからのほうが悩むことが増えてきました。私、MARCOへと仕事をくださる方はたくさんいらっしゃって、毎回ありがたいと思いながら仕事をしてきました。ただ、一方で、「何かが違う」と感じるようになったんです。フォトグラファーとしてお仕事をいただけている自分はたしかにいるんですが、高校生、大学生時代に私が思い描いていた理想の自分のイメージ像とのズレが生じていました。具体的にこの部分だと言葉にするのは難しいのですが、確かにあの時思い描いていた自分になれていないと思い、どうしたらこのズレを解消できるのだろうと悩みました。

 

――そのズレをどのように解消されたのでしょうか。

毎年お正月に振り返りを行うんです。去年はこういう仕事をしました。その結果はこうでしたね、と。そのうえで、今年はこういう仕事をやりたいという目標を立てます。お正月にそうする理由といえば、お正月が唯一自分のことをゆっくり見つめ直せる時期だから。毎年お正月に振り返りと目標を決めるのを習慣化すれば、大きな目標の中での軌道修正は簡単にできると思うんです。こうして一年に一度軌道修正をしつつ、お仕事を続けてこれているので、本当に大きなズレというのは生じていません。

人ってこうしたいと思っていてもすぐに正せばそのズレは戻せるものですが、そのままほったらかしにしておくと、気がついた時には大きく方向性が異なって「しまった」ということになりかねない。だから目標を目につく所に書いておいて、すぐに軌道修正するんです。チャンスを逃したり、なりたい自分とかけ離れるのは嫌じゃないですか(笑)。だから自分自身を適宜振り返ること。これを大事にしています。

 

――それがMARCOさんの作品に写る一瞬の時とつながるのですね。私も適宜振り返りを行い、軌道修正していきたいと思います。

★MARCOさんの写真集は今後各地で巡回を予定しているそうです。詳細は今後SNSなどで配信されるそうですが、東京だけではなくさまざまの土地でMARCOさんの写真を間近で見ることができるの日が来るかもしれません。もしかしたら、写真集のあの1ページはこの場所なのかも……と思いながら、展示会に足を運ぶのも素敵かもしれません。

今回お話を伺ったのは・・・

(撮影=髙橋明宏)

MARCOさん
長野県出身。2003年慶應義塾大学在学中より蜷川実花氏に師事。2008年より活動開始。雑誌媒体をはじめ、広告、CDジャケット、タレントカレンダー、写真集、など幅広く活動中。自身の著書には「Spring Pedals by lovely hickey」(双葉社)がある。2018年8月に出版した『SOMEWHERE NOWHERE』は代官山蔦屋書店、銀座蔦屋書店、BOOKMARC、青山ブックセンター、MARCOさんのECサイトから購入できます。

文・DAILY ANDS編集部/DAILY ANDS

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