女性セブン(2013年9/26日号)でも、紀子さんが「学業を究めて東大農学部に進学してほしいなんて夢もお持ち」と報じた。
悠仁さんが筑附に進学してからはさらに“憶測”は強固なものになっていった。
「東大農学部には応用昆虫学や昆虫遺伝子学などの有名な研修室があるから、紀子妃の『東大計画』はより現実味を帯びることになる」(文春、2022年1/27日号)
トンボ論文発表や今年8月に京都で行われた国際昆虫学会議でポスター発表したことを根拠に、「東大への道のりは、この夏で十分整った」(新潮8/15・22日号)と、憶測は確信に変わっていったのである。
森教授の批判の矛先は有識者にも向けられる。
「例えば、政治学者の原武史は『「東大進学問題」ですが、一般入試で受験して合格すれば何の問題もないでしょう。しかし一般市民が中に入れない赤坂御用地をフィールドにした「トンボ論文」による推薦入学ですと(中略)本当の実力が分かりづらくなる』と論じた」(『AERA』9/9日号)
それ以外にも、森教授のいうように、多くの有識者たちが、「学習院に進むのが筋」「天皇になる人は生物学ではなく日本史を学ぶべきだ」「秋篠宮は帝王学を疎かにしているのではないか」など、東大入学を前提にして、秋篠宮家の教育方針を批判したのだ。
こうした風説の流布がメディアを通じてなされ、一般市民たちの民意が形成されていった。
秋篠宮が先の会見の中で、以下のように述べていたのは、こうしたことも頭の中にあったのかもしれない。
「会見で記者会は、宮内庁が4月からインスタグラムを活用して天皇、皇后両陛下のご活動を中心に発信している点に触れつつ、ご一家へのバッシングの『受け止め』を尋ねていたのだが、
『秋篠宮さまは「バッシング情報というのは第三者と当事者では意味合いが異なってくると思います」と切り出され、「当事者から見るとバッシングというよりも“いじめ的情報”と感じるのではないかと思います」と述べられたのです』」(宮内庁担当記者=文春12/12日号)