この会見の時点で、悠仁さんの筑波大受験は決まっていたはずだ。筑波大は「併願」を認めないといわれるから、東大という選択肢はなくなっていたのだが、ほとんどのメディアはそれに気づかなかったようだ。
ここでいうメディアは週刊誌のことだが、雑誌の皇室情報の情報源の多くは皇室担当記者である。宮内庁関係者などとして登場する匿名コメントの多くは皇室記者だと思っていいはずである。
悠仁さんの東大進学情報がどのように週刊誌にリークされたかは知らないが、それを否定した新聞は寡聞にして聞いたことがない。テレビも同じである。メディア全体に暗黙の了解のようなものがあったのではないか。
そういう意味ではすべてのメディアの敗北といってもいいだろう。
来年4月から、悠仁さんは筑波大学キャンパスでの学生生活が始まる。ここは258ヘクタール、東京ドーム55個分もあるといわれる広大な敷地である。
クラスの移動だけでも大変なようだ。新潮で、総合学域群の1年生男子は、
「他の学類の授業を受けようとすると、お互いの研究棟が遠い。学内には循環バスが走っていますが、利用者が多くて時間通りに来ないことが多く、満員で乗れない場合もあります。バスのせいで授業に遅れても、遅刻扱いになってしまうのです」
と話している。
そのため多くの学生たちは校内を自転車に乗って移動するようだが、キャンパス内の道路が起伏だらけで大変だそうだ。
その上、勉強も相当忙しいようだ。悠仁さんの先輩になる生物学類3年の女子生徒はこう話している。
「1年目は基礎生物学実験が金曜の4~6限にまたがっていて、レポートも書かなければならないのでハードでした。進捗次第では、実験は18時以降に延びることもありました。2~3年次は実験に加えて、下田の臨界実験センターで1週間泊りがけの実習があります。3年の終わりまでに4年次の必修以外の単位を取っておき、4年は卒業研究に集中することになります」