そのうちの5000億円が、普及するためのマイナポイント付与に使われたようである。カネ欲しさに何も考えずに群がった人が多かったということだろう。
だが、持ったはいいが、それを実際使っている人はまだまだ少数である。
それなのに、利権を食い荒らしている企業、役人、政治家たちは、そんなことは気にかけずに貪り放題という図式だ。
大企業がそうした利権を貪れるのも、自民党に多額の政治献金をしているおかげである。
「収支報告書によれば、十二年以降、NTTデータなどNTTグループの企業は、自民党の政治資金団体『国民政治協会』に計一億八千五百万円を献金している」(文春)
それ以外にも接待攻勢をかけ、これからは推測になるが、袖の下なども十分に考えられる。
10月にデジタル相として初入閣を果たした平将明(57)はかねてからIT政策に通じているといわれ、NTT側から何度も接待を受けていたという。
総務省の役人どもの天下り先をつくり、天下った連中は年収2千万円近くをもらい悠悠自適だそうだ。
政官財がグルになり、綿密な計画を立てずにマイナ保険証を推進しようとした。その結果がこの有様である。
一度白紙に戻して、国民にマイナ保険証導入の本当の意図を説明して、一からやり直したらいい。私はそう思う。
話はガラッと変わるが、昨日(12月22日)の競馬の祭典「有馬記念」は見ごたえのあるレースだった。
ファン投票断然1位のドウデユースが直前で出走を取り消し、一転、戦国有馬になった。
15頭中10頭ぐらいに勝つチャンスがあるという難解なレースになり、私も予想を楽しんだが、これでいこうという馬はどうしても見つからなかった。
悩みに悩んで、去年の2着馬・スターズオンアースから買うことにした。それも枠連で。
レースは今年のダービー馬のダノンデサイルが逃げる形で、ゆったりしたスローペースで始まった。
さすがベテランの横山典。他馬は仕掛け所を窺うが横山は慌てない。だが、大外枠から出たシャフリヤールに騎乗する“世界的名手”クリスチャン・デムーロは、このままでは逃げ切られると判断したのだろう、三コーナーから外をまくり気味に上がっていく。