子どもの意向を軽視して登校にまつわる環境の調整を大人主体で行うと、子どもの立場からすれば「自分は軽視されている」と感じる可能性は大いにあります。そのような状態の中で、問い詰めるように『なんで、学校に行かないの?』と質問を重ねても心を閉ざしてしまうので、『理由を聞き出したい』という気持ちをグッとこらえて、お子さんのペースに委ねて、あくまでその子が話せる時に、話せる分だけ話してもらうといったスタンスで子どもと関わります」

 不登校は問題行動ではないーー。この認識を多くの大人が持てるようになれば、当事者や家族の苦しみももう少し軽くなっていくのかもしれません。

<取材・文/カネコシュウヘイ>