転職に適したタイミング:その他のチェックポイント
転職をするのに適したタイミングは年齢別、エリア別、ライフイベント、求人マーケットなどで検討することが可能です。
しかし、他にもいくつかのチェックポイントがあるため、転職をするタイミングを決める際の参考にしましょう。
社会人5~6年目が有利
キャリアアップを目的に転職する場合、社会人5~6年目のタイミングで転職活動する方法が有効です。
企業の求人には「3年以上の社会人経験がある方」といった条件を設ける企業もあり、少なくとも3年以上の社会人経験が必要だといえます。
社会人として数年間会社で勤務していると、ある程度の経験や実績を積んでおり、スキルも身についているため、社会人5~6年目が有利だといえるでしょう。
また、未経験でこれまでとは異なる業種や職種に挑戦したい場合には、社会人3~4年目で転職をする方法も有効です。
第二新卒と呼ばれる採用枠がある企業は、新卒と同様の待遇で採用してもらえます。
第二新卒枠は社会人3年目までが対象となっているケースが多いため、採用基準も確認しましょう。
4月の入社時期
一般的な企業は新入社員が4月から入社するため、4月の時期に合わせて新しい求人を出します。
さらに、4月に入社するタイミングであれば、新入社員と同じ研修を受けられるため、他の時期に転職した場合と比較して十分な研修を受けられることがメリットです。
会社の「期」が変わるタイミング
大学生が卒業する時期に合わせて、4月から新入社員が入社するケースが一般的ですが、会社の期が変わるタイミングは4月ではないという企業も多いです。
そのため、転職したい企業の期が変わるタイミングで入社すれば、人事異動のタイミングと重なるため、異動したばかりの従業員と新入社員とともに研修を受けられる可能性が高いでしょう。
ただし、期末は仕事が忙しくなるため、新しい期に切り替わったタイミングのほうが従業員の気持ちに余裕があります。
期が変わったばかりのタイミングは従業員が新しい社員を受け入れやすく、転職に最適なタイミングだといえるでしょう。
転職するまでのステップと注意点
転職のタイミングを見極めたら、退職するまでに行うべき作業や注意点も確認しておく必要があります。
ステップ①転職の準備や退職するタイミングを決める
転職までの準備をする期間と、現在の仕事を続けながら、もしくは退職してからなど、転職活動を始めるタイミングを決めます。
また、退職するタイミングについてもしっかりと判断し、業務全体のスケジュールから把握することが重要です。
まずは、転職したい業界や業種について調べ、応募する時期や就職のハードルの高さなどから転職までの準備期間がどのくらいかを判断します。
現在の仕事をしながら転職活動するのか、退職後に転職活動をするのかを決め、仕事をしながら転職活動する場合には昇格を辞退することや面接を受けるために有給を取る必要があります。
退職後に転職活動する場合には、貯蓄に余裕があるかといった経済的な準備をする必要があるでしょう。
また、現在の仕事が忙しい時期や、「〇ヵ月前に退職を申し出る」など就業規則を確認し、退職するまでに必要な期間はどのくらいかを把握します。
退職しやすいタイミングに合わせて内定を取れるように、転職活動の期間を逆算してスケジュールを立てましょう。
ステップ②退職する意思を伝える
退職する意思を伝える際には、直属の上司に直接伝えましょう。
また、転職する理由はポジティブな内容にすること、転職する意思を固めてから伝えることも重要です。
転職や退職する意思をしっかりと伝えないと、引き止められることがあるため注意しましょう。
転職・退職することが正しいのかどうか、様々な視点から考えて自分の中で整理をしてから伝えます。
また、就業規則に沿って、現場で働く他の従業員への仕事の負担が少なくなるように、早いタイミングで伝えるのが良いでしょう。
ステップ③退職願を提出する
具体的な退職日は、仕事の内容を踏まえたうえで直属の上司と話し合って決定し、退職願も上司に渡しましょう。
退職願は、退職が認められてから退職する日の2週間前までに手渡しします。
また、公的な手続きの期限や、どのような手続きをどこで行うのかを確認することも大切です。
退職をする際の年金や税金、雇用保険、健康保険といった公的手続きについては、退職後に転職活動する際に自分で手続きを行わなければなりません。
そのため、提出する書類や期限、どこで手続きをするのかについてあらかじめ確認しておくことが大切です。
ステップ④仕事の整理や引き継ぎ作業
仕事を引き継ぐスケジュールを立てて、必ず退職までに引き継ぎを完了させる必要があります。
仕事を引き継ぐ従業員と作業をしながら、業務内容や業務の目的まで引き継ぎましょう。
関係先や作業内容、トラブルなどもまとめておくと引き継ぎしやすいです。
また、必要な場合には取引先に挨拶回りをします。
自分が退職した後も問題なく業務を行えることを説明し、取引先に心配させないようにすることがマナーです。
ステップ⑤退職日と退職した後の対応について
退職当日には、会社に返却する物や会社から受け取る書類などを確認します。
また、デスクやロッカーを掃除し、会社内外へ挨拶を済ませましょう。
デスク周辺を整理する場合には、私物と備品が混ざらないように注意が必要です。
取引先の名刺ファイルをコピーしたり情報を持ち出したりすることは厳禁です。
また、経理精算を行うために退職当日は早い時間に出勤する必要があります。
さらに、退職をした企業や取引先と関わる可能性もあるため、会社内外では丁寧に挨拶をしましょう。
退職後に、メールやハガキで挨拶状を送ることがマナーです。