主演俳優という枠と超え、作品の座長として、二宮さんやB’zを自ら口説くというリーダーシップを発揮してきた桐谷さん。彼はさまざまなインタビューで、シーズン1から続く『インフォーマ』チームの能力の高さや結束力の強さを口にしているが、そんなチームで最高の作品を残したいという思いが、そうした主体的な行動につながっているのだろう。事実、キャスト、スタッフの枠を超えたチームワークのよさは、今回のイベントからも十分に伝わってきた。

「撮影時のマル秘エピソードを聞かせてください」と司会者に登壇者に振られたときだ。沖田さんが「移動の新幹線がシーズン1のときは自由席だったけど、今回はグリーン席になった。売れるとはこういうことだと思った」と冗談交じりに語ると、藤井さんは「シーズン1に続き、今回も冒頭シーンで(佐野)玲於くんが、木原せいでトラブルに巻き込まれるシーンを入れたいと思った。いじめられる玲於くんが好きなので(笑)。せっかくならタイで銃撃戦に巻き込まれるようなかたちもいいなと思って、沖田先生に書いてもらいました」と、原作者との連携のよさを強調。

 実際に『闇を生きる~』では、バンコクの街角で激しい銃撃戦が繰り広げられることになるのだが、そのほかにもバンコクのロケーションを活かした激しいアクションシーンが目白押しとなっている。

 派手な映像作りを得意とする逢坂監督は印象深い撮影エピソードとして、「シーズン1よりすべてがスケールアップしているが、たとえば、日本では絶対にできないような、大通りを完全封鎖して、トゥクトゥクでのカーチェイスを撮ることができた」ことを挙げ、桐谷さんも「トゥクトゥクでカーチェイスした挙げ句、地元の人でも入らない川にダイブして、現地スタッフに『クレイジーだね』と呆れられたこと」「タイの廃刑務所で囚人役だった現地のコワモテ約50人と記念撮影して、その写真をニノに送ったこと」をバンコクロケの思い出として振り返っていた。