◆子どもを授かる同性カップルは「増えていると感じる」
――同性カップルの子育てや妊活に対して行動し続けている理由は何でしょうか?
長村:もともと私が勉強会や交流会など、集まりの場を提供していたので、その延長で社団法人として「こどまっぷ」を始めました。本格的に活動しようと決めたのは、こどまっぷのメンバーである私のレズビアンの友人が、出産時に亡くなってしまったことがきっかけでした。
友人がなくなった後、精子を提供した知人と亡くなった友人のご両親が子どもを取り合うという状況になってしまい、さらに女性のパートナーは法的なつながりがないため、当然親権をもつことができず、存在が無視されてしまったんです。そこで法的に守られない同性カップルは、起こりうる複雑な問題を想定してたくさんの準備をしなければならないことを痛感しました。同じような状況を生まないためにも、今の活動を続けています。
――活動するなかで、実際に子どもを授かる同性カップルの数はどのように変化していると感じていますか?
茂田:5~10年前と比べると、かなり増えているように感じます。昔は「同性愛者=家族をもてない」というイメージをもつ人が多かったと思います。そもそも子どもをもつ発想にも至らないのです。
長村:今では顔出しで発信する当事者もいるので、同性カップルにも子どもをもつ選択肢があることを知る機会は増えたと思います。
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