◆卵子凍結のプロセスは

小松原美里さん
 卵子凍結は、それぞれの身体の状態や生活環境などにより手術までの日数や費用も大きく異なるため、担当医との相談の上でスケジュールや行程を決めていくことが重要です。競技をしながら手術の準備を進めていた小松原さんの場合、どのようなプロセスを経たのでしょうか。

「大会などのスケジュール調整や、アンチ・ドーピングテスト対策との兼ね合いもあったので、卵子凍結を決意してから手術に至るまでは、1年以上の期間を要しました。

 費用に関しては、私の場合『高刺激法』という排卵誘発剤の使用が多いプランを選んだのですが、内診や手術、凍結までを合わせて40万円弱かかりました。ただ、一回の施術で必ず終わるものではないそうなので、これから何回も続けていくとなると、まだまだ経済的に手が届きやすいものとは言えないなと思います。

 具体的な行程については、初診が今年の6月27日、それから卵子を成長させるためと、排卵を防ぐために注射と薬の内服を毎日行いました。担当医と相談しつつ、アイスショーを行いながら準備を進めていたのですが、7月頭になってくるとお腹が少し張っている感覚があったのが印象的です。

 2回目の診療が7月4日で、その時に卵子の育ち具合を診ていただき、手術日を7月7日に設定しました。術後検診が7月11日に行われ、すべてのプロセスが終了しました」