2日目午前:わたらせ渓谷鐡道沿線を楽しむ

足利を出発して45分ほどで到着するのが、高津戸峡(たかつどきょう)。V字型の深い渓谷は、秋の紅葉で有名ですが、グリーンシーズンも美しい景色を見せてくれます。このルートでのお楽しみの一つが、古い駅舎めぐりです。

沿線の駅舎は、こぢんまりとして趣がある駅舎が多いのですが、特に上神梅(かみかんばい)駅や神戸(ごうど)駅は、レトロでフォトスポットとしても人気の駅舎です。足尾駅は、映画『海街diary』のロケ地にもなった駅舎です。

足利を出発して約1時間の地点にあるのが、ダム湖100選にも選ばれている草木ダム。山間ドライブルートの、ひと休みポイントに最適な場所となっています。このダム湖畔にあるのが、富弘(とみひろ)美術館。不慮の事故により手足の自由を失った星野富弘さんの作品が展示されています。水彩画と詩を通して、命の尊さや優しさを語りかけてくる作品には、涙がこぼれてきます。他にも、足尾駅からほど近い場所には、日本の近代産業の歴史も学べる施設・足尾銅山もあります。

2日目午後:中禅寺湖畔を楽しむ

いろは坂のカーブを楽しみながら登りつめると、美しい中禅寺湖が目の前に広がります。中禅寺湖畔なら、おいしいレストランも豊富なので、お昼までには日光に到着したいですね。食後は、日本三大名瀑の一つでもある華厳の滝をおさえましょう。高さ97mから流れ落ちる滝は、間近でみると大迫力です。

中禅寺湖畔には、明治中頃から昭和初期にかけて、多くの別荘が建てられた地。今でも実際に別荘として使用されている建物もあります。その中で常時公開(冬季は閉館)されているのが、イタリア大使館の別荘と英国大使館の別荘です。一言で別荘といっても、国が違えば様式も違います。それぞれにプライベートビーチを持ち、建物やしつらえ、庭の趣などにも違いがあって、楽しめます。

少し離れますが、外国の要人たちで賑わっていたころに、使用されていたボートハウスなども残っています。湖畔を楽しんだら、次は、半月山展望台まで上り、中禅寺湖とそれをたたえる男体山の美しい景色を目に焼き付けましょう。